上半期 (7〜12月) の生乳生産量は、 前年度を3%上回る程度であったが、 秋 に最大の酪農地帯であるビクトリア州で天候に非常に恵まれたことなどから、 さ らに増産傾向となり (左頁左上図)、 下半期 (1〜6月) は前年同期を11%上回 る高い伸びを示した。 また、 95年後半に乳製品の国際価格が高騰したことも、 下 半期の生産を刺激したものと考えられる。 なお、 生乳の用途別内訳をみると、 飲用向けが18億9千5百万リットル (0.5 %増) とほぼ横ばいであったのに対し、 加工向けが68億2千万リットル (8%増) とかなりの伸びを示した。 これは、 飲用向けの需要の変動が少ないため、 増産分 のほとんどが加工向けに回されるためである。 また、 生産が大幅に増加したのは、 ビクトリア州やタスマニア州などの加工原 料乳地帯となっている (表)。 この結果、 飲用仕向率は22%、 加工仕向率は78% となり、 加工向けのシェアが一層高まった。 表:州別の生乳生産量● 生乳生産量は史上最高を記録
豪州酪農庁 (ADC) によると、 95/96年度 (95年7月〜96年6月) の生乳生産 量は、 前年度を6%上回る87億1千6百万リットルの史上最高を記録した (下図)。