USDA、 97年の乳製品買上価格を決定 (米国)



脱脂粉乳、 チェダーチーズの買上価格を引下げ


 米農務省 (USDA) は、 96年12月31日に、 97年1月1日から適用する加 工原料乳の支持価格を、 96年農業法の規定に従って、 前年より15セント引き 下げ、 100ポンド当たり10. 20ドル (乳脂肪分3. 67%) に定める旨 を発表した。 これにより、 商品金融公社 (CCC) の乳製品買上価格についても、 次のとおり決定された。                           [単位:ドル/ポンド] ────────────────────────────────────       品      目           97年    96年 ──────────────────────────────────── バター (有塩、 25kg、 グレードA以上)  0.650 0.650 ──────────────────────────────────── 脱脂粉乳 (水分3.5%以内、 25kg、 特級) 1.047 1.065 ──────────────────────────────────── チェダーチーズ (水分38.5%以内、       40ポンド、 グレードA以上) 1.130 1.145 ────────────────────────────────────

市場実勢から見て引き下げの影響なしと分析


 この引き下げについて、 USDAは、 乳製品の実勢価格から算出した加工原料向け の乳価が支持価格を上回って推移している現状から、 この変更による生産者への 影響はほとんどないと分析している。  なお、 CCCのバター在庫量は、 95年8月以降、 また、 脱脂粉乳の在庫量も、9 6年5月以降ゼロで推移している。

加工原料乳支持価格制度は99年末で廃止


 96年農業法により、 加工原料乳の支持価格は97年から99年まで毎年10 0ポンド当たり15セントずつ引き下げられ、 99年末には支持制度そのものが 廃止されることが決定している。 その後、 2002年末までの期間は、 価格支持 制度に代えて、 乳業部門で新たに設けられるローンレート制度に移行することと なっている。 この制度の下では、 生乳加工処理業者は、 100ポンド当たり9. 90ドルの加工原料乳支持価格から算定した乳製品価格で、 主要乳製品を担保と してCCCから融資を受けることができることとなる。
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