◇絵でみる需給動向◇
ニュージーランド農業省(MAF) は、 先頃、 96/97年度 (96年6月〜97 年5月) の乳製品生産量を発表した。 これによると、 乳製品の生産量はすべての 主要品目 (バター、 脱脂粉乳、 全粉乳、 チーズ) で記録的な高水準となった。 これは、 良好な気候条件により、 牧草の成育が順調だったことや、 乳用牛飼養 頭数が増加したこと (シーズン始めの時点で、 前年度比2%増の320万頭) な どによって、 生乳生産が前年度比10. 5%増の約1, 100万トンと史上最 高になったことを反映している。
生産量を品目別にみると、 バターは、 前年度比12%増の37万7千トン (全 ページ参照) 、 脱脂粉乳は、 同16%増の19万9千トン (同) 、 全粉乳は、 前 年度比12%増の37万3千トン (図 A) 、 チーズが、 同12%増の26万7千 トン (図 B) と、 いずれも前年度比10%以上の大きな増加となっている。 特に 粉乳やチーズは、 好調な輸出需要に支えられ、 近年、 多くのメーカーが生産設備 の増強・近代化や新商品の開発を進めていることから、 生産拡大が顕著となって いる。 ◇図A: 全粉乳生産量◇ ◇図B: チーズ生産量◇
しかし、 97/98年度の生乳生産については、 98年に入ってからエルニー ニョの影響が懸念されることもあり、 前年度比1%増と頭打ちになると予測され ている。 そのため、 乳製品の生産量も減少ないしは伸びが鈍化するものと見込ま れており、 品目別では、 バターが前年度比13%減の32万トン、 脱脂粉乳が2 6%減の17万トン、 全粉乳が3%増の39万トン、 チーズが8%増の29万ト ンになるとされている。 ◇図C: 生乳生産量◇
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