ミルククォータの取引き結果(デンマーク)


新たな取引方式を導入

 デンマークでは、昨年から新たな生乳生産割当(ミルククォータ)の売買取引
方式を導入し、今年になって初めてその取引が実施された。この方式は、クォー
タを販売したい酪農家がその数量と下限販売価格を、また、クォータを購入した
い酪農家がその数量と上限購入価格をそれぞれデンマークデイリーボードに申請
し、販売価格と購入価格が一致した数量についてその取引が成立することとなる。
また、これにはすべての酪農家が参加することができる。

  この結果、販売と購入を合わせて4,835戸の酪農家で、17万7千8百ト
ンの取引が成立し、その最低取引価格は2.2877デンマーククローネ/kg
(乳脂肪4.36%、約43円/キログラム)となった。

  なお、96/97年のデンマークのクォータ数量は445万4千6百トン、9
5年現在の酪農家総戸数は1万6千戸であることから、全体の約3割の酪農家で
全体クォータの約4%の取引が行われたことになる。

ミルククォータの取引結果

 

結果は順調な滑り出し

  今回の取引に係るクォータは、98年4月1日から新しく購入した酪農家に移
行することとなっている。今回の結果について、同デイリーボードでは、参加者
数および取引価格などおおむね当初の見込み通りとなり、順調な滑り出しとなっ
たとみている。

  なお、今後のクォータ取引回数などについては、デンマーク政府とEU委員会
の協議により決定することとなっている。



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