CAP改革案を採択(EU)


  EU委員会は、3 月18日、共通農業政策(CAP)案を採択した。これによると、
92年に始まった改革を継承し、価格支持政策から所得補償政策への一層の転換を
目指す内容となっている。また、直接所得補償の交付条件に環境保護条件を一層
取り入れ、不適格な生産者へは支払を減額するなど、環境対策へのテコ入れも図
られている(改革案の詳細は、畜産の情報「海外編」98年 4 月号参照)。

 CAP改革案は、3月末の臨時農相理事会に提出され、審議が開始された。EUのサ
ンテール委員長は、3月から始まった中・東欧諸国のEU加盟交渉の進展にはCAP改
革が大前提であり、来年 6月には欧州議会の選挙が予定されていることから、来
年初めにはその合意にこぎ着けたいと述べている。なお、市場政策の改革で、年
間約35億ECU(約 5 千億円)の追加予算が見込まれるが、財源などの詳細は今年
秋まで棚上げされた。



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