98年度の食肉会社ランキング(米国)


上位陣は大きな変動なし

 ミート・アンド・ポウルトリー社は先ごろ、同社の発行する食肉業界誌に、米
国の食肉産業各社の98年度販売高による上位100社のランキングを発表した。

 これによると、上位の顔ぶれは昨年度とほぼ同様で、1位が129億ドル(1兆4千
7百億円:1ドル=114円)の販売高を記録したコナグラ社(本社ネブラスカ州)、
2位が128億ドル(1兆4千6百億円)のIBP社(本社サウスダコタ州)、3位が90億
ドル(1兆3百億円)のカーギル社(本社ミネソタ州)となっている。


売り上げを伸ばしたのは上位20社中半数のみ

 98年度の業界全体の販売高は、前年度比1%増の925億ドル(10兆5千5百億円)
とこれまでの最高を記録した。しかし、上位20社で見ると、前年度の水準を上回
ったのは半数にすぎず、その多くが企業買収などによるもので、98年度は実質的
にはあまり振るわない年となった。

 上位3社でも、前年度の水準を維持したのはカーギル社のみで、コナグラ社と
IBP社は、アジア向けの輸出不振などにより、それぞれ前年度比4%および3%の
マイナスとなっている。

 一方、昨年同様、第4位となったタイソン・フーズ社(本社アーカンソー州)
は、販売高が前年度比16%増と大幅な伸びを記録したが、これについてミート・
アンド・ポウルトリー社は、食肉業界で中堅的な位置を占めていたハドソンフー
ズ社の買収が奏効したものとコメントしている。

 上位10社に新たにランクインしたのが、家きん肉を主に取り扱っているパーデ
ューファーム社(本社メリーランド州)で、販売高を3千万ドル(34億円)伸ば
し、昨年度の11位から9位へと順位を上げた。これとは逆に、ゴールドキスト社
(本社ジョージア州)は、販売高が前年度比34%減と大幅なマイナスとなり、前
年度の9位から11位へとランクを下げた。

98年度の食肉会社上位20社
ranking.gif (10518 バイト)
 資料:Meat & Poultry社「Meat & Poultry」99年7月号


トレンドは高度加工による売り上げ確保

 上位100社のうち、枝肉販売を行っている会社数は、前年度に比べ10%減とな
った一方で、加工・調理まで手がける会社数が増えていることから、高付加価
値化による販売増への取り組みが続けられている様子がうかがえる。

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