シンガポール駐在員事務所 伊藤憲一、外山高士
国内で最も大きいウェットマーケット の1つ、ズージャオ・センター。中央に 牛肉、手前に魚、奥に卵、さらにその奥 には果物や日用雑貨などが見られるよう に、さまざまなものを販売している。 |
ティオン・バル・マーケットの鶏肉販売店。 客の注文に応じて、部分肉にカットしてくれる。 中華系住民の比率の高い同国では、多くの鶏肉 販売店が見られる。 |
ズージャオ・センターの羊肉販売店。 インド系住民の多く住む地域にあるマー ケットであるため、ここでは羊肉販売店 が多く並んでいる。 |
一口メモ 東南アジア諸国では、ウェットマーケット(Wet Market)と呼ばれる小売市場 で、生鮮食料品などの多くの日常品が販売されている。シンガポールにおいても 食肉は、ウェットマーケットでの常温流通が主となっていた。しかし、99年3月 からマレーシアで発生したウイルス性脳炎により、政府がマレーシア産生体豚の 輸入を禁止したため、現在では豪州産冷蔵豚肉の流通が主となっており、食肉の 流通が冷蔵流通へと変化している。シンガポール政府は、豚肉販売店については 99年11月1日から、鶏肉については2000年5月1日、羊肉と牛肉については2000年 11月1日から冷蔵陳列棚の導入を義務付けており、ウェットマーケットの豚肉販 売店でも99年11月1日に、ほぼ一斉に冷蔵陳列棚が導入された。冷蔵陳列棚は、 1台約5千シンガポールドル(約32万円;1シンガポールドル=約64円)程度で、 導入にかかる経費はすべて販売店の負担となっているが、消費者からは衛生的に なったと好評である。
99年7月におけるチャイナタウン・コンプレッ クスの豚肉販売店。豚肉を金属製のカギに下げ たり、テーブルの上に並べて販売している。 |
99年11月における同じ店。冷蔵陳列棚を導入 し、衛生的な外見になっている。 |
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常温のテーブルに並べられていた豚肉(99年6月) |
冷蔵陳列棚に並べられている豚肉(99年11月) |
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