食肉高度加工業者トップ25を発表(豪州)


付加価値の高い製品の生産状況を明確にする初の試み

 このほど、豪州食肉家畜生産者事業団(MLA)は、2000年における食肉高度加
工業者の上位25社を発表した。このランキングの発表は初めての試みで、加工度
の高い食肉製品、すなわち食肉以外の原材料が加えられたものや、調理済みに近
いものなど付加価値の高い製品の生産状況を明確にすることを目的としている。

 このランキングは、高度加工製品の生産に使用された原料肉の量に基づき行わ
れており、その量は上位25社合計で16万2千トン、同じく製品売上高は5億7,7
00万豪ドル(約346億2千万円:1豪ドル=60円)となっている。

食肉高度加工業者上位10社(2000年)

 資料:MLA「FEEDBACK」2001年9月号
  注:加工用食肉使用量は業者ごとの推計値を含む。


上位企業は経営の多角化により食肉処理も

 豪州において、高度食肉加工製品は、従来からパストラミや高級ソーセージな
どのイメージが強いと言われるが、このランキングの上位25社は加工度の高いさ
まざまな種類の製品を生産しており、製品のマーケットも、国内外のフード・サ
ービス向けや缶詰製品向けなど多岐にわたるとしている。

 上位2社のオーストラリア・ミート・ホールディングス社とコンソリデーテッ
ド・ミート・グループ社は、99年のMLAの食肉処理業者ランキング(出荷重量ベ
ース)でもそれぞれ1位と3位となっており、そのほかの業者においても、多く
が食肉処理部門の所有や食肉処理場への直接投資を行っており、この部門におい
ても経営の多角化が進展している様子がうかがえる。

 また、包装技術の進展に伴い、付加価値の高い高度加工製品の海外市場志向は
強いとされ、トップ25にリストアップされた企業の多くは輸出向けのピザトッピ
ングやバーガーなどの製造に力点を置いており、この部門においては冷蔵・冷凍
での輸出向け高度加工製品の品質確保が重要なポイントとされている。

 今後、豪州の食肉高度加工部門においては、原材料としての食肉の安定的な供
給と製品マーケットの開拓の結びつきが、販売拡大を実現する重要な要素とみら
れる。

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