第2回 MERCO LACTEA(酪農乳業展)開催(アルゼンチン)

ブエノスアイレス駐在員事務所 犬塚 明伸、玉井 明雄




ひとくちMemo

 5月9日〜12日晴天の中、2002年MERCO LACTEA(酪農乳
業展)が、アルゼンチンのコルドバ州サンフランシスコ市で開催された。アル
ゼンチンでは、コルドバ州、サンタフェ州、ブエノスアイレス州の3州で全国
の生乳生産量の約7割以上を占めるといわれている。MELCO LACTE
Aは、アルゼンチンの有力酪農雑誌社であるインフォルタンボ(INFORT
AMBO)社と2大新聞社の一つであるラナシオン(LA NACION)社が
共同で開催したもので、今年が2回目の新しい催しものである。昨年は、大統
領や経済大臣などが来訪し、あいさつするなど会場を盛り上げた。今年は社会
情勢が不安定なため、政府関係者の出席はなかったが、次期大統領候補とも言
われるサンタフェ州、コルドバ州の両知事がホルスタイン品評会の表彰式に出
席した。

 主な内容は、@育種改良を図るための高品質乳牛の品評会、A生産者を対象
とした各種セミナー、B酪農政策の討論、C新型作業機械の展示などである。
            家畜取引なども行われるサンフランシスコ農
           協が会場となった。会場面積は約2ha。
  搾乳牛部門、出品162頭のうちグランドチャンピオン牛、
 4歳8ヶ月、2産めで現在は1日40リットルの乳量。改良
 増殖は、アメリカやカナダからの輸入精液で行われる
 ことが多いと、主催者側から説明があった。

  
 種雄牛部門グランドチャンピオン牛、2歳
11ヶ月。オーナーは売るつもりはないと当日
は言っていたが、人工授精を専門に実施する
施設に販売したとのこと。
  ジャージー種は全部で50頭が出品。牡牛
部門のグランドチャンピオン4歳。

  
 各セミナー会場では、講師がスライドやパ
ネルを用いて説明し、その後生産者と意見交
換や質疑応答を行う。ちなみに、このセミナ
ーは食品衛生関係。
             新技術の普及・啓発も目的である。これは、
            搾乳圧力を瞬時に調整できるバルブについて
            の説明と実演であった。
 年間9億5千万ドルの売上額があり、国内
最大手の乳業メーカーSanCor(サンコー
ル)の出店ブース。サンタフェ(SANTA 
FE)州とコルドバ(CORDOBA)州の
76酪農組合が出資して1938年に設立し
た会社であり、会社名は両州を合わせてSa
n&CorでSanCorとなった。

    
 大型作業機械の展示場では、穀物収穫用機
械等がずらりと並ぶ。

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