2003年乳製品輸出額は前年より1割減


◇絵でみる需給動向◇


● ● ● 乳製品輸出額、2年連続で減少 ● ● ●

 ニュージーランド(NZ)外務貿易省が公表した貿易統計によると、2003年(1月〜12月)の乳製品輸出額(FOB価格ベース、速報値)は、前年比10.4%減の57億1,800万NZドル(約4,402億9千万円:1NZドル=77円)と2年連続の減少となった(表1)。乳製品輸出額は依然として輸出農産物の中では最も多く、全体の約4割を占め次いで肉類が約3割を占めている。なお、輸出農産物の総額は前年比6.9%減の151億1,049万NZドル(約1兆1,635億円)であった。

 乳製品の輸出額を品目別に見ると、すべての品目で減少している。粉乳類は前年比3.4%減の26億3,312万NZドル(約2,027億5千万円)、バター同11.2%減の9億3,335万NZドル(約718億7千万円)、チーズおよびカード同18.1%減の9億6,341万NZドル(約741億8千万円)、カゼインおよびカゼイネート同18.6%減の8億3,043万NZドル(約639億4千万円)と粉乳類以外はかなりの減少となった。


表1 乳製品輸出額の推移(FOB価格ベース)
(単位:千NZドル、%)
資料:MFAT「Trade Statistics」
  注:2003年は速報値

● ● ● 乳製品輸出相手国、日本は第2位から第4位へ ● ● ●

 乳製品輸出額を国別に見ると、第1位は米国で、前年比14.7%減の6億8,341万NZドル(約526億2千万円)、乳製品輸出額全体に占める割合は12.0%となった(表2)。米国向け輸出額を品目別にみると、カゼインが61.4%、チーズ類が20.4%を占めている。

 また、主な輸出相手国の中で最も減少したのが日本であった。前年より28.3%減の3億3,234万NZドル(約255億9千万円)で前年の第2位から第4位に順位を下げた。日本向け輸出額を品目別にみると、粉乳類が大きく減少し同49.0%減の5,243万NZドル(約40億4千万円)、チーズおよびカードが22.0%減の1億5,660万NZドル(約120億6千万円)、カゼインおよびカゼイネートが17.4%減の7,778万NZドル(59億9千万円)となった(図)。

 一方、かなり増加したのがフィリピン、中国で両者とも粉乳類の増加の影響が大きい。


表2 乳製品輸出相手国の輸出金額(FOB価格ベース)
(単位:%)
資料:MFAT「Trade Statistics」
注1:関税番号=0401,0402,0403,0405,0406,2105,3501,3502
注2:2003年は速報値

図 日本向け乳製品輸出額の推移
(単位:%)
資料:MFAT「Trade Statistics」
 注:2003年は速報値


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