BSEの影響による牛肉価格動向


◇絵でみる需給動向◇


●●●2004年上半期の枝肉生産量は前年同月比7.7%減●●●

 米国農務省(USDA)によると6月の枝肉生産量(枝肉重量べース)は前年同月比3.3%減の10万4千トンとなった。2004年上半期(1〜6月)では前年比7.7%減の552万2千トンとなった。と畜頭数は、前年同月比4.1%減の311万7千頭、2004年上半期月では前年同期比7.2%減の1,652万5千頭となった。

 これに伴い2004年上半期の1頭当たりの平均枝肉重量は、前年同期比0.4%減の337キログラムとなった。

図1 枝肉重量の推移
USDA「Livestock, Dairy and Poultry Outlook」


●●●牛肉価格の動向●●●

 USDAの部分肉価格(カットアウトバリュー:各部分肉の卸売価格をプライマルカッツ(大分割)に再構成した卸売指標価格)、チョイス級ロインおよび同ショートプレートの価格動向は、ロイン価格が2004年1月に入り上昇し6月最終週には1月対比17.2%高の100ポンド当たり247.8ドル(キログラム当たり595円、1ドル=109円)となった。また、同ショートプレートは、19.8%高の同75.2ドル(同181円)となった。ロインの価格はBSE(牛海綿状脳症)が発生した直後の2003年12月最終週と比較しても26.7%高となっているのに対し、ショートプレートは19.5%安となっている。ショートプレートは日本や韓国などへ輸出需要が強いため、各国の輸入停止措置の影響が表れているものと考えられる。

図2 部分肉価格、肥育牛価格の推移
USDA「Livestock, Dairy and Poultry Outlook」
USDA/AMS「Weekly Cutout Value」


●●●BSE確認後、価格面で大きな変化はない●●●

 前述したUSDAの部分肉価格、チョイス級ロインおよび同ショートプレートについて、2003年1月と2004年1月の価格を比較すると、それぞれ14.7%高、4.7%安となるも総じて高値傾向が続いている。

 米国は、現在キャトルサイクルの底から回復できておらず、飼養頭数の減少から供給がひっ迫している状態が続いており、2002年はフィードロット飼養頭数(1000頭規模以上)の約24%に相当する250万頭をカナダかとメキシコから輸入し、カナダ産はその7割をまかなっていた。カナダで2003年5月に確認されたBSEにより米国は生体牛輸入の停止措置を採っており、その代替えとしてメキシコからの生体牛輸入は2004年第1四半期で前年同期比6%増となったが、今後も米国内の需要をまかなうだけの供給はできないと考えられているため、国内価格は堅調に推移するものと考えられる。




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