2004年の米国のトウモロコシ作付面積は前年を上回る


◇絵でみる需給動向◇

●●●3月の作付予想を2.5%上回る●●●

 米国農務省(USDA)は6月30日、主要作物の作付意向調査の結果を公表した。これによると、生産者から報告された面積の98%がすでに作付けを終了していることから、ほぼ作付け実績と見られる。これによれば、2004年のトウモロコシの作付面積は、3月時点での作付予想を2.5%(78万9千ヘクタール)上回る3,276万8千ヘクタールで、前年実績並みとなった。

 全米のトウモロコシ作付面積の約6割を占める主要5州の動向を見ると、最大の生産州であるアイオワ州は、前年比1.6%増の510万ヘクタール、イリノイ州は同4.5%増の474万ヘクタール、ネブラスカ州は同2.5%増の336万ヘクタール、ミネソタ州は同6.9%増の312万ヘクタールとなった。しかし、インディアナ州では同1.8%減の223万ヘクタールとなった。

表 主要5州の作付面積
(単位:千ヘクタール、%)


●●●大豆の作付面積は4年ぶりに増加●●●

 一方、作付けに当たって、トウモロコシと競合関係にある大豆は、3月時点の作付予測を761万5千ヘクタール上回る前年比1.9%増の3,027万5千ヘクタールと4年ぶりに減少から増加へ転じた。しかし、主要な生産州をみると最大の生産州であるアイオア州では前年比1.9%減、イリノイ州(同3.9%減)、ミネソタ州(前年比1.4%減)も依然作付面積は減少している。

●●●生育状況はおおむね順調●●●

 今回の調査結果からトウモロコシの収穫面積は、作付面積の90.6%に当たる2,689万6千ヘクタール(前年比3.1%増)が見込まれている。

 また、USDAが発表した7月4日現在の主要18州のトウモロコシの生育状況は、「良」(Good)、「優良」(Excellent)が全体の81%を占め、前年同期の73%を上回っており、コーンベルト地帯を中心におおむね成育に適した天候が続いていると見られる。


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