米農務省(USDA)が四半期ごとに発表する豚の飼養動向調査によると、2003年第4四半期(12月1日現在)の豚の総飼養頭数は、前年同期(5,951万3千頭)に比べ、0.8%増の6,004万頭となった。2002年第4四半期から2003年第3四半期まで4期続けて減少したが5期ぶりに増加となり6千万頭を上回る水準に回復した。
主要5州の飼養頭数についてみると干ばつが終息したことに加え肥育豚価格が好調なことから増頭意欲が高まっているものと考えられ、飼養頭数が全米で最大のアイオワ州をはじめ、ノースカロライナ州、ミネソタ州の上位3州では前回比、前年同期比とも増加となった。一方、イリノイ、インディアナ州では前年比では減少となっているが前回比で増加に転じた。
区分別の飼養動向をみると、繁殖豚(雄を含む。)が、前年同期比0.8%減の596万6千頭となった。昨年9月の調査から6期連続の減少となる。肥育豚は同1.0%増の5,407万頭となり、5期ぶりの増加となった。肥育豚について体重階層別に見ると、60ポンド(約27キログラム)以上は前年同期比0.6%増、60ポンド未満は同1.8%増となった。
図1:豚飼養頭数の推移
|
|
資料:USDA「Hogs and Pigs」
|
● ● ● と畜頭数は前年を上回り推移 ● ● ●
と畜頭数は10月から12月にかけてそれぞれ、前年同月比2.5%増の964万1千頭、0.9%減の858万2千頭、4.0%増の900万頭となった。と畜頭数は2001年10月以降、前年を上回って推移していたが、最近は前年からの減少率が縮小傾向となり8月に続き11月も前年同月を下回った。2003年通年で見ると、前年比0.2%増の1億43万頭となりほぼ前年並のと畜頭数となった。USDAでは2004年は牛肉の供給が引き続き厳しい(注:駐BSE発生前の見解)ため、豚肉需要は増加するとしているが、豚群の再構築に時間を要するため供給は増加せず高値が続くとしている。
図2:と畜頭数の推移
|
|
資料:USDA「Hogs and Pigs」 |
豚の飼養動向(2003年12月1日現在) |
(単位:千頭、%)
|
|
注1:肥育用、繁殖用ともに雌雄の計
2:前年比は02年12月1日現在のデータとの比較、前回比は03年9月1日現在のデータとの比較
|
|