鶏肉卸売価格堅調に推移


◇絵でみる需給動向◇


● ● ● 生産量は前年同水準 ● ● ●

 米農務省(USDA)によると、2003年12月のブロイラー生産量(可食処理ベース・骨付き)は、2003年から前年同月比を上回って推移し3%増の118万1千トンとなった。2003年通年では、前年比0.3%増の1,473万8千トンとなった。

 また、12月の生体の生産者販売価格は前年同月比31.0%高の1ポンド当たり38セント(キログラム当たり90円、1ドル=108円)となり今年2月以降、前年同月を上回り推移している。


図1 生産者販売価格の推移

資料:USDA/ERS「Livestock, Dairy and Poultry Situation and Outlook」

● ● ● 卸売価格は堅調に推移 ● ● ●

 ブロイラーの卸売価格(12都市平均丸どり価格)は、2002年12月から前年同月を上回って推移しており、2003年12月は前年同月比20.0%高のポンド当たり65セント(同155円)となった。部位別に見ると、需要の大きいむね肉(ボンレス、北東部)は同15%高の146セント(約348円)となり、国内需要の堅調さがうかがえる。また、主要な輸出品目であるもも肉(ホール、北東部)は2003年7月から前年同月を上回る水準で推移しており、12月の卸売価格は、同25.1%高のポンド当たり38セント(同90円)となった。

 2003年度上半期は、米国における疾病の発生による輸入停止措置などによる輸出の不調を反映し、もも肉は低調に推移していたが、下半期に入り輸出再開とともにもも肉の需要が回復したものと考えられる。(上図参照)

● ● ● 冷凍鶏肉の在庫量減少 ● ● ●

 一方、冷凍鶏肉の在庫量は、好調な需要を反映して2月以降前年同月を下回って推移しており、1〜11月は前年同期比19.2%減の33万2千トンとなった。

 USDAでは、2003年は下半期に入り牛肉の生産量の減少から牛肉価格の高騰に牽引される形で消費が豚肉や鶏肉へ移ったため、それら食肉全体で国内消費が活発化し、価格が上昇したものとしている。

図2 冷凍鶏肉在庫の推移

資料:USDA/ERS「Livestock, Dairy and Poultry Situation and Outlook」



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