堅調なチーズ需要に陰り


◇絵でみる需給動向◇


● ● ● 12月の卸売価格は前年同月比15.4%高 ● ● ●

 米農務省(USDA)によると、チェダーチーズの卸売価格(ウィスコンシン地区のFOB価格)は、2002年2月から前年を下回り推移し、2002年7月には前年同月比35.4%安の1ポンド当たり108.9セント(1キログラム当たり259円:1ドル=108円、以下同じ)を記録した。しかし、2003年6月以降、上昇に転じ、8月は同38.2%高の同160.0セント(381円)となりその後下降基調となったが12月も前年同月比15.4%高の133.8セント(316円)となった。


図1 チーズの卸売価格

資料:USDA「Dairy Products」,「Dairy Market News」

● ● ● 生産量は前年を上回って推移 ● ● ●

 生乳の5割近くが仕向けられるチーズ生産は、2002年8月から前年同月比を下回って推移し2003年に入り増加に転じて推移し11月は、同0.7%増の32万5千トンとなった。生産量が増加基調となっていることから、価格の好調な要因はチーズの消費が堅調であることがいえる。通常チーズの需要は、ファストフードなど外食メニュー向けに使われることから景気の影響を受けにくく、常時引き合いは強いと言われている。今年は、原料となる生乳価格が例年になく低水準で推移したため、確実な需要を確保できるチーズ生産が増加したものと考えられる。


図2 チーズの生産量

資料:USDA「Dairy Products」,「Dairy Market News」

● ● ● チーズ価格の高騰に困惑、在庫量は前年同期比で2.1%増 ● ● ●

 2003年の在庫量は前年同月を上回って推移し1〜11月は、前年同期比2.1%増の383万3千トンとなった。価格が上昇している中での在庫の積み増しが進んでいることで、今後2004年は軟調な価格水準が見込まれている。

 USDAによると、2003年のチーズ価格の高騰は、雇用率の上昇など、景気が回復している兆しはあるが、過去、景気回復とチーズ需要の関係は見出せないとし、「迷走する価格」として困惑している。

図3 チーズの民間在庫量の推移

資料:USDA「Dairy Products」,「Dairy Market News


元のページに戻る