2004年1〜9月のブロイラー生産量


◇絵でみる需給動向◇


●●●2004年1〜9月の生産量は前年比4.6%増●●●

 米国農務省(USDA)によると、2004年(1〜9月)のブロイラー生産量(可食処理ベース)は、前年同期比4.6%増の1,161万1千トンとなった。生産量は2003年12月からほぼ連続して前年同月を上回って推移し、今年前半は疾病や貿易の不調から懸念されていた低調な生産量も現在は前年並みとなり、2004年第4四半期は今年はじめの予想を390万トン上回るとされている。

●●●ひなふ化羽数が11カ月連続で前年同月を上回る●●●

 生産量に大きく影響するひなふ化羽数は、8月は、前年同月比3.4%増の8億982万羽と2003年10月以来11カ月連続で前年同月を上回っている。2004年1〜8月では前年同期比2.2%増の62億5,524万羽となった。ブロイラーひなふ化羽数を対前年増減率でみると今年6月ではプラス1.6%、7月プラス3.1%、8月プラス3.4%と増加率はわずかであるが拡大している。堅調な需要、収益の増加などから、ひなふ化羽数は増加基調で推移すると思われる。

図1 ひなふ化数の推移
資料:ERS/USDA 「Livestock, Dairy and Poultry Outlook」

●●●増加基調の純収益にもかげり●●●

 ブロイラー卸売価格(12都市平均丸どり価格)は、2003年1月以降前年同月を上回って推移している。好調な国内経済を反映して主な動物たんぱく食品(牛肉、豚肉)の価格は堅調に推移し、中でも鶏肉は特に堅調で、卸売価格も上昇基調で推移していることなどから、今年1〜9月平均では、前年同期を7.6%上回るポンド当たり65.7セント(キログラム当たり約162円:1ドル=112円)と上昇している。このため、1〜9月におけるブロイラー生産加工業者の純収益(丸どり1ポンド当たり:可食処理ベース)は、前年同期比17.3%高の14.8セント(キログラム当たり37円)となった。しかし、前期比では生産コストの増加による農家販売価格も継続して高騰が続いていることから18.3%安となり収益は減少している。

図2 生産者販売価格
資料:ERS/USDA 「Livestock, Dairy and Poultry Outlook」

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