2004/05年度上半期の生産・輸出実績


◇絵でみる需給動向◇


● ● ● 生乳生産量は依然として低迷 ● ● ●

 デイリー・オーストラリア(DA)によると、2004/05年度上半期(2004年7月〜12月)における生乳生産量は、前年同期を0.9%下回る574万9千キロリットルとなった。州別では、豪州全体の生産量7割のシェアを占めるビクトリア州(VIC)が同0.8%増、タスマニア州(TAS)が同3.5%増と2州が増加したのに対して、ニュー・サウス・ウェールズ州(NSW)が同5.7%減、クイーンズランド州(QLD)が同9.5%減、南オーストラリア州(SA)が同3.3%減、西オーストラリア州(WA)が同3.4%減と、それ以外の州では軒並み減少した。この結果についてDAでは、生乳生産が最盛期を迎える冬から春にかけて、VIC、TASでは比較的良好な天候が続き生産が増加したのに対して、QLDやNSWでは引き続き降雨量の不足に悩まされたことから生産が減少したとみている。

04/05年上半期の生乳生産量
資料:DA


● ● ● 乳製品生産量はほとんどの品目で減少 ● ● ●

 生乳生産の減少に伴い、乳製品生産量についても、ほとんどの品目で減少した。DAによると、2004/05年度上半期の乳製品生産量は、前年同期を2.4%下回る57万4千トンとなった。品目別では、ホエイパウダーが同0.6%増の5万6千トンと唯一増加であったのに対して、国際市場で需要が強いチーズが同1.1%減の20万トンと前年実績を下回った。以下、バターが同3.0%減の5万1千トン、脱脂粉乳が同4.5%減の12万4千トン、全粉乳が同1.6%減の11万8千トンとなっている。

 

● ● ● 輸出はチーズとホエイパウダーが好調 ● ● ●

 輸出については、好調な乳製品国際市場を反映して、チーズとホエイパウダーの伸びが数量・金額ともに目立った。DAによると、2004/05年度上半期の乳製品輸出量は、前年同期比5.8%増の43万3千トン、品目別に見ると、チーズが同26.5%増の12万3千トン、ホエイパウダーが同16.1%増の4万2千トンとなった。一方、輸出額は、前年同期比18.9%増の12億8,510万豪ドル(1,092億円、1豪ドル=85円)、品目別ではチーズが同40%増の4億6,681万豪ドル(397億円)、ホエイパウダーが同35.8%増の4,927万豪ドル(42億円)となった。

 その他の品目の輸出量は、バターが同3.7%減の2万1千トン、脱脂粉乳が同4.7%減の6万7千トンなどと軒並み減少する一方、輸出額は、乳製品国際価格高を反映して、すべての品目で前年を上回っており、バターで同18.8%増の5,385万豪ドル(46億円)、脱脂粉乳で同16.3%増の2億豪ドル(170億円)などとなっている。

04/05年上半期の乳製品生産量と輸出量
※輸出量の「その他」には「生乳」、「その他の乳製品」も含む
資料:DA

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