ロイヤルハイランドショー



ひとくちMemo

 イギリスにおける農業関係の主要行事である「ロイヤルハイランドショー」が6月23日〜26日、イギリス北部スコットランドの首都エジンバラで開催された。このショーは、単独のものとしてはスコットランドで最大級のイベントである。 このショーの主催者であるRHASS(The Royal Highland & Agricultural Society of Scotland)は、1784年に設立されたものであり、スコットランド北部のハイランドとアイランズの農業のさらなる発展のため、1822年に初めて牛や羊などの共進会を実施している。1948年には、ショーに国王が来訪し、“Royal”の称号を授け、現在に至っている。 このショーでは、牛、羊、馬など約4,000頭あまりの家畜が500クラス以上にも及ぶ分野に分かれて共進会が行われる。そのほか、さまざまな分野での競技会も実施される。 このショーには、毎年15万人の来場者が訪れている。



ハイランドで最も人気のある牛−ハイランド種。このショーのトレードマークともなっている。
 
メイン会場では、重種馬、軽種馬などの共進会が行われる。ショーの会場は、エジンバラ西部のエジンバラ空港のとなり「ロイヤルハイランドセンター」で行われる。

共進会の様子。左、スコットランド原産の肉用牛−ベルティド・ギャロウェイ種。中央、ホルスタイン種。右、スコットランド原産の羊−ノース・カントリー・チェビオット種


スコットランド、イングランド原産の9品種の肉用牛が、1頭の雄牛、2頭の雌牛で1チームを作り、個々の容姿だけでなく、チームとしての従順度、バランスを対象にしたコンテストも行われた。写真は優勝したアバディーン・アンガスチーム
 
2日にわたり開催された共進会の最後は、入賞した動物がメイン会場をパレード。

  共進会終了後は、審査会場の隣の会場で、入賞した牛などは授賞プレートと共に展示される。写真は、今年のベストギャロウェイを受賞した牛。


スコットランド、イングランドは牛、羊の原種の宝庫。普段見かけない種の共進会も開催される。写真はイングランド原産の肉用種−ロングホーン種。
 
白さが基本のチェビオット種。共進会前にベビーパウダーでおめかし。


共進会のほか、いろいろな競技会が開催される。上は、羊の毛刈り競争。3頭の羊を早く刈った者の勝利。勝者の羊は気持ちよさそうに毛を刈られていた
 
ショーの開催前日には、ハチミツに関するハニーキャンドル、ミツバチの巣など数々のハチミツに関する競技会が行われ、授賞した作品が展示されている。


鍛冶場が設置され、蹄鉄術の競技会が行われていた。期間中、熟練された技術に観客の目は釘付けになっていた。
 
イギリス食品基準庁スコットランド支部は、食品安全、衛生をテーマにしたブースを設置していた。


クオリティ・ミート・スコットランド(QMS)では、子供たちに、模型の牛、羊、豚を組み立てさせていた。
 
ある乳業メーカーでは、数々のゲーム(ダンス、サッカー、レーシングなど)を牛と関連付けたブースを設置。常に子供たちでいつもにぎわっていた。


今年のベスト肉用牛、乳用牛(スコットランド、イングランド原産)[抜粋]


スコットランド原産の肉用牛の代表−アバディーン・アンガス種

イングランド原産の代表的乳用牛−エアシャー種

イングランド原産の肉用牛−ヘレフォード種

ご存知ジャージー種。イギリスのチャネル諸島にあるジャージー島原産。

イングランド原産の肉用牛−サウス・デボン種

イングランド原産の乳用牛−デイリー・ショートホーン種
     
ブリュッセル駐在員事務所 山崎 良人・関 将弘


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