アルゼンチン食品表示マークを創設


国産品の差別化を図るため創設

 アルゼンチン農牧水産食糧庁(SAGPyA)は5月19日、国内で生産、製造される食品について品質の向上、市場における位置付けの確立、製品の生産、製造、加工段階における差別化などを図るため、決議第392/05号により「自然の選択、アルゼンチン食品」とその英語版の表示マーク(以下「表示マーク」とする)および「アルゼンチン食品賞」を創設することを公表した。

 SAGPyAによると、今回の創設に至った理由として、(1)食品の品質に関する消費者などの要求水準が向上し、多様化していること、(2)情報および購買力を備えた消費者などは食品の選択に際して高い選択眼があり、食品が要求された特徴と品質を備えていることが保証される場合は、これらの製品の購入を優先させる傾向にあること、(3)食品が差別化の価値を備えていることを消費者などに保証するためには、管理および識別の有効なシステムを備える必要があること、(4)国産のイメージを際立たせ、市場におけるアルゼンチン産品の地位を確立し、輸出促進を図ること−などを挙げている。

 

表示マークは2年間の無償使用が可能

 この表示マークは、SAGPyAが使用を希望する生産者または企業を審査、承認の上、使用権を一時的に譲渡し、各企業の商標または商品名とともに記載することが義務付けられる。なお、SAGPyAは表示マークの管理および譲渡の対象となった製品の登録を行う。承認後2年間、無償で表示マークを使用することができ、更新も可能であるが、表示マークを使用する生産者および企業は、規約順守の確認のため、農畜産品衛生事業団(SENASA)などにより承認された認証機関による監査を2年に4回受けることになっている。

 この表示マークにより、消費者などは国産品であることが迅速かつ容易に識別できるようになるとしている。

 

受賞により国内外において公的な評価を得ることを期待

 一方、「アルゼンチン食品賞」の設立は、国産品の品質の差別化を図り、その地位の向上に寄与することを目的としており、受賞によりその製品が国内外に公的に評価されることが期待されている。

 コンクールは年1回行われ、表示マーク対象製品の生産者または企業が、自らの製品が受賞に値すると考える理由などを記載した書類を提出し、製品の各カテゴリーにおいて長官が受賞者を決定する。受賞者は、表示マークの使用譲渡有効期限内に表示マークに、「○○年受賞者」を記載する権利を取得する。

 なお、SAGPyA内に、アルゼンチン食品諮問委員会を設立し、同委員会が表示マークならびに賞に関する助言、支援および普及を担当する。


上段:スペイン語版
下段:英語版 
※マーク下の欄に製品の特性を記述


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