2003年度米・加乳業メーカー・ランキング


◇絵でみる需給動向◇


● ● ● 上位10社の販売額は増大 ● ● ●

 酪農関係の業界誌である「デーリー・フーズ」は先ごろ、2003会計年度の乳業メーカー各社の販売額による上位100社を発表した。この調査が始まった1994年(1993年度における乳業メーカー販売額調査)には、10億ドル(1,040億円、1ドル=104円)を超える販売額を有する乳業メーカーは4社しかなく、上位10社の合計販売額も約100億ドル(1兆200億円)であったが2003年度には、販売額が10億ドルを超える乳業メーカーが21社となり、上位10社の合計販売額も約297億ドル(3兆888億円)に達したとしている。この背景には、乳業メーカーの生き残りをかけた企業買収・合併による再編、統合があるとしている。また、2003年度は、アイスクリームやオーガニック、ヨーグルトなどの部門の伸びが大きい。概要は次のとおり。

● ● ● 上位3社の順位に変動なし ● ● ●

 昨年に引き続きディーン・フーズ社(本社:テキサス州ダラス)が、82億6千万ドル(8,590億4千万円)で1位となっている。同社は、スイザ・フーズ社とディーン・フーズ社が2001年12月に合併したものであり、販売額で2位以下を大きく引き離している。今回は、合併後2度目の販売額の公表となったが、合併直後の2001年度(1月から12月)の97億ドル(1兆88億円)に対し、約14億ドル(約1,456億円)下回っており合併前の販売額には回復していない。同社は、オーガニック牛乳や国内有数のチョコレート製品製造メーカーであるハーシーズ社と提携して乳飲料分野への販路拡大を目指している。

 2位には、43億ドル(4,472億円)でクラフト・フーズ社(本社:イリノイ州ノースフィールド)となった。企業再編、統合が多い中、30年以上同じ経営体で事業が継続されており、チーズ、ヨーグルトなどを中心に消費者のブランド認知度は高い。

 3位には、29億6千9百万ドル(3,087億8千万円)でランド・オレイクス社(本社:ミネソタ州アーデンヒル)となっている。同社は、酪農協同組合組織であり、バター製品における消費者の認知度が高い。

 今年度は上位3社に順位の変動は無いものの、ドレイヤーズ・グランド・アイスクリームが、18億ドル(1,872億円)を売り上げ、昨年の11位から8位に躍進した。同社は、全米最大のアイスクリームメーカーであるが知名度の高いブランドであるヨープレイトを取得し大きく売り上げを伸ばしたことがその要因としている。

表 2003年度の上位10社
資料:「デーリー・フーズ」
 注:( )内は2002年度の順位

元のページに戻る