ひとくちMemo
ブレス鶏は、フランス中東部の 3 県にまたがるブレス地方で飼育されている。第三紀に湖であったこの地域の地質は、粘土質で、水はけが悪い。さらに、霧が多く、湿度が高いため、鶏が容易に、ミミズや虫などを掘り起こして食すことができる。
この地域で飼育されてきたブレス鶏は、明らかにほかの地域とは異なった味や特徴を持つため、1957年にフランスの公的な食品品質保証制度の一つである統制原産地呼称(AOC)に登録された。現在でも、フランスに数多く飼育されている食用鶏の中でも唯一AOCに登録されている鶏である。
ブレス地方で生産された鶏すべてがブレス鶏ではない。ブレス鶏と名乗るためには、ブレス鶏の生産に関する規則(*)に定められた特徴を持ち、また、伝統と経験により確立された飼育管理方法に基づいて生産された鶏でなければならない。
こうして育てられたブレス鶏が持つ、土地が作り上げた独特の風味と肉質に、多くのシェフや美食家がとりこになっている。
(*)AOCブレス鶏の生産および認可条件を規定する政令
(1995年1月4日)
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品種は、ゴロワーズ・ドゥ・ブレス・ブランシュ種。赤いとさか、白い羽、青い脚が特徴のブレス鶏は、フランス国旗をほうふつさせる。 |
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