2006年の米国トウモロコシ作付面積は前年を下回る


◇絵でみる需給動向◇

● ● ● 3月の作付予想よりはわずかに上回る ● ● ●

 米国農務省(USDA)は6月30日、主要作物の作付意向調査の結果を公表した。これによると、トウモロコシについては、生産者から報告された面積の99%がすでに作付けを終了していることから、ほぼ作付け実績と見られる。これによれば、2006年のトウモロコシの作付面積は、3月時点での作付予想を1.7%(54万5千ヘクタール)上回る3,211万9千ヘクタールとなるが、2005年から2.9%、2004年から1.9%それぞれ下回った。

 全米のトウモロコシ作付面積の約6割を占める主要5州の動向を見ると、ミネソタ州が前年水準を維持した以外は軒並み減少しており、最大の生産州であるアイオワ州は前年比0.8%減の514万ヘクタール、イリノイ州は同4.1%減の469万ヘクタール、ネブラスカ州は同2.4%減の336万ヘクタール、インディアナ州は同6.8%減の223万ヘクタールとなった。

主要5州のトウモロコシ作付面積

資料:USDA


● ● ● 大豆の作付面積は増加に転じる ● ● ●

 一方、作付けに当たって、トウモロコシと競合関係にある大豆については、生産者から報告された面積の91%がすでに作付けを終了しており、過去10年間の平均が82%であることから、今季の作付けが進んでいると見られる。これによれば、2006年の大豆作付面積は、トウモロコシからの転換が増えず、3月時点の作付予測を2.6%(79万5千ヘクタール)下回る3,032万4千ヘクタールとなるが、前年からは3.9%上回った。

  主要な生産州をみると最大の生産州であるアイオア州では前年水準であるが、イリノイ州は前年比6.3%増の409万ヘクタール、ミネソタ州は同5.8%増の295万ヘクタールとなった。

主要3州の大豆作付面積

資料:USDA


● ● ● 生育および作柄状況はおおむね順調 ● ● ●

 USDAが7月10日に公表した2006/07年度の作物進捗報告によると、トウモロコシ生産の主要18州におけるシルキング(絹糸抽出)率は23%と過去5年間の平均20%を上回るペースで推移し、作柄は「良」および「優良」の割合が63%と前年の58%を上回っている。

  一方、大豆生産の主要18州における開花率は38%と過去5年間の平均28%を上回るペースで推移し、作柄は「良」および「優良」の割合が58%と前年の54%を上回っている。


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