ブラジル、バイオ安全法の施行規則を制定


3月の法案成立後、ようやく施行規則制定

 ロドリゲス農相は11月23日、バイオ安全法(法第11105号)の施行規則が制定されたことを公表し、「ブラジルにおいて遺伝子組み換え(GM)の研究と生産を迅速に進めるための手段がようやく整った」と語った。

 遺伝子組み換え体(GMO)に関連したすべての活動に係る安全規定と監視制度を定め、GMOの分析およびリスク評価に関する責任を有する国家バイオ安全技術委員会(CTNBio)を再編成するバイオ安全法は3月に公布されたが、同法第12条にある「施行規則」が制定されていなかった。このため、CTNBioの機能も制定されず、活動が停止していたが、ようやくこの法律の施行規則を定める大統領令5591号が22日に制定、23日に公布された。

 同農相によるとCTNBioにはすでに300件以上のバイオテクノロジーに関する申請が承認待ちであるという。このため、「CTNBioのメンバーの任命が急がれている。農務省ではすでに代表者の選考を行っており、他の省庁の早急な人選が期待されている」としている。

 農務省のプレスリリースによる法律および大統領令の概要は以下のとおり。


CTNBioの再編成

 CNTBioは27名のメンバーで構成される。ヒトの保健、家畜、植物、環境の各分野の専門家12名、9省庁(科学技術省、農務省、厚生省、環境省、農地開発省、開発商工省、国防省、大統領府特別水産漁業庁、外務省)の代表者、各関係省庁から任命される消費者保護、保健、環境、バイオテクノロジー、家族農業、労働者保護に関する専門家6名である。


GMOの商業的許可へのプロセス

 GMOの商業的許可に関するCTNBioの見解は少なくともメンバーの3分の2(18名)の賛成を必要とする。その他の場合の決定は過半数で下される。

 なお、農務省によると、これまでCTNBioがGM製品の商業許可に有利な見解を与えたのは、98年の除草剤耐性を有するGM大豆と95年の害虫耐性を有するGM綿の2製品である。


国家バイオ安全審議会の権限

 大統領府の補佐機関である国家バイオ安全審議会(CNBS)はバイオ安全法によって設立され、国家バイオ安全政策の策定責任を有し、11名の閣僚によって構成される。

 また、CNBSはCTNBioの要請によりGMOおよびその派生品の商業的利用許可を与えることに関し、その社会的・経済的利益および時宜を評価する。CNBSはさらに、商業的認可に関し登録監視機関がCTNBioに提出する見直し申請について決定を下す。またCNBSは商業的認可に関するCTNBioの決定後1カ月まで、必要と判断すれば、CTNBioと異なった決定を最終決定として定めることができる。


バイオ安全

 バイオ安全に関するCTNBioの決定に、行政機関および組織は従うものとする。また、大統領令によるとGMOの登録、認可、監視および環境アセスメントに関する規則の制定は登録監視機関である農務省、厚生省、環境省、大統領府特別水産漁業庁が定め、これらの機関は従来の製品に対してすでに適用している監視規則をGM製品に適用することができる。

 さらに登録、認可、監視または環境アセスメントの申請に対して、行政機関は120日間以内に許可証を発行し、必ずCTNBioの決定に準じたものとする。なお、バイオ安全において各登録監視機関がCTNBioの決定により定められた条件を超えた技術的な要求を行うことは認められない。


バイオ安全情報システム
(SIB)

 同システムはGMOおよびその派生品に関する活動の分析、許可、登録、モニタリングなどの活動による情報を管理するためのものである。CTNBioはSIBを通じ、作業工程表、進行中のプロセス、会議議事録、その他の情報を公開する。

内部バイオ安全委員会
(CIBio)

 GMOおよびその派生品に関する活動を展開する教育、研究、技術開発、工業生産などの各機関は内部バイオ安全委員会を結成するとともに進行中のプロジェクトごとに技術責任者を任命する必要がある。また該当施設のリスクの可能性について常に内部の人員に情報を与え、安全を保証するために予防計画を設定する義務があり、GMOの散乱を招く事故または出来事が起こった場合は直ちにCTNBioに報告することとなっている。


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