鳥インフルエンザ(AI)が再発


◇絵でみる需給動向◇


● ● ● 生産量は先月に続き減少 ● ● ●

 タイ農業・協同組合省農業経済局によると、4月のブロイラー生産量は前年同月比7%減の6千3百万羽となった。ブロイラー生産量は、鳥インフルエンザ(AI)の発生と沈静化による影響を受けた2004年に大きく増減したが、同年12月以降は増加基調に転じ、2005年6月から12月までは、毎月の生産量がおおむね7千百万羽前後で推移してきた。2006年1月の生産量7千8百万羽は、同国政府による2004年1月のAI発生確認後では最高水準となり、2006年2月も7千5百万羽と過去半年の水準を大きく上回ったものの、3月には10カ月ぶりに7千万羽台を下回り、4月も引き続き減少した。

図1 卸売価格と生産量

   資料:生産量は農業経済局、卸売価格は商務省国内取引局

 同省発表による4月のひなふ化羽数は、同7%減の6千6百万羽となった。ひなふ化羽数は、ブロイラー生産量と同様、2006年1月にAI発生確認後の最高水準となる8千2百万羽となったが、その後は減少が続いている。

● ● ● 卸売価格は3カ月続けて下落 ● ● ●

 商務省発表による4月の卸売価格(生体)は、同26%安のキログラム当たり24.1バーツとなった。2005年1月以降は、おおむね同30バーツから38バーツの間で推移してきたが、今年2月以降は同30バーツを下回る水準が続いている。3カ月続けて前年同月比、前月比ともに下回っており、1月の卸売価格(生体)同34.1バーツと比較すると29%安となった。

● ● ● 種鶏輸入量は先月並みの水準 ● ● ●

 タイ農業・協同組合省農業経済局が取りまとめた4月の種鶏輸入量は、グランドペアレントストック(GP)が前年同月比75%減の約1万2千羽、ペアレントストック(PS)が同45%減の約6万2千羽となり、いずれも大幅に減少した。GPとPSの合計は7万4千羽となり、種鶏輸入量は先月に引き続き7万羽台の低い水準となった。

   図2 種鶏輸入羽数

資料:農業経済局

● ● ● 鳥インフルエンザ(AI)が再発 ● ● ●

 タイ農業・協同組合省は、7月24日に同国北部のピチット県で鳥インフルエンザ(AI)の再発を確認したと発表した。同国でのAI発生は、2005年11月に確認されたのが最後となっていたが、8カ月ぶりに再発したこととなる。また、7月末現在で、同国東北部のラオス国境に位置するナコンパノム県でもAIの発生が確認されており、AIウィルス感染地域の拡大が懸念されている。

 2004年1月に同国でAIの発生が確認された際は、日本およびEUは相次いでタイ産家きんなどの輸入一時停止措置を実施した。その後、加熱処理された鶏肉調製品の輸出は再開され、輸出量も順調に伸びてきているが、日本およびEUなどの主要輸入国による冷凍鶏肉の輸入停止措置は、継続して実施されている。また、EUは7月27日、タイなどからの冷凍鶏肉などの輸入一時停止措置の期限を、2006年9月30日から2007年12月31日に延長することを発表した。

 同国政府は、AIの再発防止に向け消毒剤の散布やコンパートメントシステムの導入などを実施してきた。また、同国政府は、昨年11月よりAIの発生が確認されていなかったことから、冷凍鶏肉の輸出再開に向けた努力を行ってきたが、今回のAI再発により、既に輸入一時停止措置の延長を決めているEUをはじめ日本など主要輸入国の輸入停止措置の解除には、さらに時間を要するものと予想される。


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