米国、ロシアのWTO加盟交渉に関する二国間交渉の継続を表明


米大統領、残された課題について継続的な交渉を保証

 ブッシュ米大統領は7月15日、同日行われた米露首脳会談後、プーチン露大統領とともに記者会見を行い、ロシアのWTO加盟交渉の前提となる二国間交渉が合意に至らなかったことに関し、ロシアとの友好関係を強調しながらも、同交渉には解決しなければならない課題が残されており、今後も同交渉を継続することを表明した。

  ブッシュ大統領は、同記者会見において、今回合意に至らなかった理由として、内容が米議会によって了承される水準に到達していないことを挙げた。

  また、同大統領は、「米国の交渉者は、ロシアのWTO加盟を望むとする私が送った目的を達成するため、今後、交渉の場に着くことを信じている。

  一部では、米露間の交渉が合意に達したとする明らかに誤った報道が成されたが、われわれは今回の会談で、多くの分野において妥協案を見出し、同交渉はほぼ合意に達している。しかし、解決しなければならない課題も残されている。私は、プーチン大統領に米国が同交渉を継続することを保証し、また、彼は、合意に向け誠意を持って交渉を続けることを確約した」と述べた。

  一方、プーチン大統領は、「WTO交渉は、何年にもわたり継続されてきた複雑な過程である。これらの困難は驚くべきことではなく、われわれはさらに交渉を継続し、WTO加盟によるロシアの経済発展における利益を追求していく」と同交渉継続への意欲を表した。


シュワブ通商代表、2カ月以内には合意の見込み

 一方、同会談に出席したシュワブ米通商代表も同日、ハドレー国家安全保障担当補佐官らとともに記者会見を行い、同交渉の合意までにはあと2カ月程度を要する見込みであるなどと述べた。同代表の発言の概要は、以下のとおり。

  ロシアとのWTO加盟交渉は、この2日間において多くの前進を遂げた。同交渉は、90%近くまで終了したものの、10%程度の困難な課題が残されている。

  われわれは、実質的に鉱工業分野での関税およびサービス分野については合意し、知的財産権の保護についてもかなり前進した。また、農業分野でも、牛肉および豚肉の検疫問題などを含め、若干の農産物の市場参入問題を除いてはかなりの合意があった。

  われわれは、同交渉終了に向けた青写真を描いており、今後2カ月以内の終了を期待するとともに、実現可能なものであると楽観的に捉えている。

  ロシアは米国との二国間交渉の終了後、加盟交渉における多国間との次なる段階へ進むこととなる。


米大統領、WTO交渉成功のため伯大統領との議論を熱望

 また、ブッシュ大統領は、7月15〜17日にロシア・サンクトペテルブルクでのG8サミット開催中、各国首脳と積極的に会談を行った。ドーハラウンドにおいて、米国およびEUとともに強い影響力を持つブラジルのルーラ大統領とは17日の会談後、共同記者会見を行い、両国には議論すべき多くの課題があり、同大統領の諸外国に対する見解に興味があるとした。

  また、ブッシュ大統領は、「ブラジルはバイオ燃料開発の先導者となっており、私は、代替エネルギーについて同国との継続的な意見交換、さらに、今次WTO交渉をいかに前進させるかについての議論を望む。彼は、世界中が注目する貿易交渉に取り組む指導者の一人であり、今次交渉を成功裏に終了するため、両国は戦略を練り続けなければならない」とした。

  一方、ルーラ伯大統領は、難航するWTO交渉に関し、「今が、政治的な決断を下す時と確信している。われわれは、今次交渉を交渉者たちのみの手にゆだねることは出来ない。彼らは既に大きな仕事を成し遂げたものの、彼らのポケットにはもはやこれ以上、隠されたカードは残されていないように思われる。今こそ、われわれ政治家のポケットからカードを持ち出すべきである」と難航するWTO交渉の打開を強調した。


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