charset=x-sjis"> 畜産の情報−トピックス−2007年8月 月報海外編

ウルグアイ産食肉の振興プロジェクトが始動


国内での試験店開業に向け入札を実施

 ウルグアイ国立食肉院(INAC)は、これまで観光スポーツ省など他省庁や団体が合同で立ち上げた「ウルグアイ・ナチュラル」と銘打った観光振興活動に参加してきたが、2006年11月にウルグアイ産食肉の主要市場における地位の確立、促進を目的とした「ウルグアイ・ナチュラルクラブ」と題した外食店舗システムを通じた食肉振興プロジェクトを発足させ、これまでにコンセプトの開発、予備的な実現可能性調査の分析を行ってきた。

 プロジェクトの具体化に向けて、今後数カ月以内に試験を実施するため、このほどINACではプロジェクトに参加する外食店舗の選抜を行うための入札公告を実施した。

 このプロジェクトの最終目的は、ウルグアイ産「ナチュラルミート」を民間の外食店舗システムを通じ、海外の高品質製品の需要層を対象として振興することであり、外食店舗を、システムへの参加様式に従い、世界各地において展開することになるとしている。

 この試験では、以下の実施が予定されている。

 (1)海外における実施の最終設計のために投入要素として役立つ、運営、供給元、経営マニュアル、フォローシステム、監査プログラムおよび「パリージャ(炭火焼き肉)レストラン様式」におけるプロジェクト実施プランのシステム開発

 (2)首都のモンテビデオ市に「パリージャ様式」の試験レストランを設立

 (3)INACの管轄下にプロジェクトに資する研究開発センターを設立


ウルグアイの伝統を重視したコンセプト

 今回入札を行い、モンテビデオ市内で展開されるレストランは「スローフード」スタイルを取り入れ、基本的な構成要素として以下の順守が挙げられている。

 (1)店舗の外装面では、「ウルグアイ・ナチュラルクラブ」の商標、「ウルグアイ・ナチュラルパリージャレストラン」の名称およびそれらの該当ロゴマークの義務的表示

 (2)内装では、パリージャ用の鉄板、壁の装飾、ガウチョの衣装から着想を得た従業員のユニフォームなどはINACの提供する仕様、デザインを使用

 (3)料理については、パリージャ料理および少なくとも3種類のウルグアイの代表的料理を含むメニューを提供し、これらの料理にはいずれもウルグアイ産認定ナチュラルミートを使用すること

 (4)利用者への保証の面から、参加レストランは上記事項の管理のため、INACの監査および検査を受けることが義務付けられる

 INACでは、この試験店を通じてウルグアイ産食肉の品質と自然性を広く一般に知らしめるとともに、民間からの投資を引き出し、市場が拡大されることを期待している。


今年中のオープンを目指す

 このプロジェクトに参加を希望する外食店舗は、INACの規定する必要条件を満たす書類を6月29日までに提出し、この書類に基づきINAC内に設けられた委員会において審査が行われ、この結果により、INAC理事会が店舗の決定を行う。

 落札した店舗はINACと2年間のライセンス契約を締結し、この期間はINACが異議を唱えない限りにおいて、自動的に1年間延長される。

 INACでは速やかに店舗の決定を行い、今年中のオープンを目指したいとしている。


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