2007年の鶏肉在庫量は低水準で推移


◇絵でみる需給動向◇


● ● ● 生産量の減小で、2007年4月の在庫量は前年同月比27.8%減 ● ● ●

 2007年の冷凍鶏肉在庫量は低水準で推移しており、同年4月は前年同月比27.8%減の27万5千トンとかなりの程度減少した。米国農務省(USDA)によると、これはブロイラーの輸出需要が回復したことに加えて、2006年下半期から2007年前半にかけて生産量が減退していることが要因とされる。2006年下半期(7〜12月)と、2007年1〜4月の生産量は、それぞれ前年同期比0.9%減、同1.7%減となるなど生産量は減少傾向にある。これは、2006年下半期と2007年1〜4月のと鳥羽数が、それぞれ同1.2%減、同1.3%減と減少したことなどが要因となっている。
冷凍鶏肉在庫量の推移

資料:USDA「Cold Storage」


● ● ● 輸出需要の回復から、骨付きもも肉の在庫量が大幅減少 ● ● ●

 また、2007年4月の冷凍鶏肉在庫量を部位別に見ると、丸どりが同13.7%減の1万1千トン、手羽が同11.9%減の1万6千トン、むね肉が同15.1%減の5万2千トンと軒並み減少している。骨付きもも肉に関しては同58.9%減の2万1千トンとなり2005年12月のピーク時の4分の1にまで減少した。

 USDAは、2006年のブロイラー輸出量が前年比1.3%増の527万2千トンと回復したことを在庫量減少の要因の一つとして挙げている。米国のブロイラー輸出量(2006年の輸出量実績ベース)に占める骨付きもも肉(154万トン)の割合は、全体のおおよそ3割と高く、骨付きもも肉の輸出需要によって在庫量が大きく左右されることがうかがえる。

 2007年1〜4月の骨付きもも肉の輸出量は、前年同期比4.0%増の51万トンで輸出量全体のおよそ4割を占めている。なお、骨付きもも肉の主要輸出先としては、ロシアが第1位となっており、続いてウクライナなどのCIS諸国、リトアニアなどが輸出をけん引している。


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