2006年後半からの豚肉卸売価格が下落


◇絵でみる需給動向◇


● ● ● 2006年12月は1年振りに前年を下回る ● ● ●

 近年堅調に推移していたEUの豚肉卸売価格(市場参考価格)が2006年後半から下落している。イギリス食肉家畜委員会(MLC)が公表したEU15カ国の2007年1月の豚肉卸売価格は、前年比5.4%安の100キログラム当たり133.3ユーロ(約2万1千円:1ユーロ=159円)とこの2年半の最安値を記録した。EUの豚肉卸売価格は2006年1月以降、前年同月を上回り上昇基調で推移していたが、9月以降は一転して下落しており12月には約1年振りに前年同月を下回った。

 豚肉卸売価格は、直近3カ月(2006年11月〜2007年1月)の平均で見ても138.9ユーロ(約2万2千円)と前年同期と比較して2.0%安となっている。


● ● ● ほとんどの養豚主要国で下落傾向が顕著に ● ● ●

 直近3カ月の月平均豚肉卸売価格を豚飼養頭数の多い国の順に見ると、ドイツは前年同期比5.6%安の138.8ユーロ(約2万2千円)、スペインは同5.5%安の129.3ユーロ(約2万1千円)、フランスは同5.8%安の125.9ユーロ(約2万円)、デンマークは同2.3%高の124.2ユーロ(約2万円)、オランダは同5.1%安の123.7ユーロ(約2万円)と、デンマークを除いて軒並み下落傾向にある。

ドイツの豚肉卸売価格(市場参考価格)

資料:European Market Survey


フランスの豚枝肉卸売価格(市場参考価格)

資料:European Market Survey


● ● ● 昨年後半からの下落は夏場の高価格の反動か ● ● ●

 MLCによると、EUの2006年夏場の豚肉価格は、6月にドイツで開催されたサッカー・ワールドカップや猛暑の影響でバーベキューなど豚肉需要が増大した一方、この暑さにより豚の成長が遅れたことから豚の供給量が伸びず、豚肉価格が高水準で推移したとしている。2006年のピークとなった8〜9月の豚肉価格は100キログラム当たり160ユーロ(約2万5千円)前後と前年同期を1割程度上回った。しかし、MLCは、秋口以降は豚肉の供給量が通常ベースに戻ったこともあり、夏場の高価格の反動から豚肉価格は下落に向ったとしている。


● ● ● ポーランドでも豚肉価格が下落 ● ● ●

 なお、2004年5月にEUに加盟した新規加盟10カ国の中で最も養豚が盛んなポーランドにおいても、同様に豚枝肉卸売価格が低落している。同国の豚肉価格は現在、EU27カ国の中で最も低水準にあり、2007年1月下旬の時点でEU27カ国平均より12%以上安い100キログラム当たり112.2ユーロ(約1万8千円)となっている。同国農業農村開発大臣は、2006年12月下旬の豚肉価格(122ユーロ)は8月下旬の価格より26%以上も低いとした上で、民間在庫補助の実施や輸出補助金の交付などの共通市場対策の早期実施を求めた。


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