鶏肉生産量減少で、卸売価格は上昇へ


◇絵でみる需給動向◇


● ● ● 2007年第1四半期の生産量は、前年同期比2.7%減 ● ● ●

 米国農務省(USDA)によると、2007年第1四半期のブロイラー生産量は、前年同期比2.7%減の394万3千トンとなった。生産量は、2006年11月以降前年同月を下回って推移している。USDAによると、これはと鳥羽数の減少と平均生体重量の減少が要因とされており(左図参照)、2006年のと鳥羽数は通年で前年比0.2%減の88億3,775万羽、生産量は同1.0%増の1,621万7千トンとなった。


● ● ● 卸売価格は堅調に推移 ● ● ●

 このようにブロイラー生産が停滞する中、2007年第1四半期(1〜3月)の価格動向を見ると、生体の生産者販売価格は前年同期比23.9%高のポンド当たり46.7セント(キログラム当たり123円:1ドル=119円)と大幅に上昇した。

 また、12都市丸どり平均価格は同12.1%高のポンド当たり74.8セント(196円)、むね肉(ボンレス)は同40.9%増の141.2セント(同370円)、もも肉(ホール)は同52.9%増のポンド当たり52.9セント(同139円)となるなど前年同期を上回って推移した。USDAによると、第2四半期の生産量も減少が見込まれているため、卸売価格はしばらく堅調に推移すると予測されている。

 卸売価格の高騰を受けて、2007年1月の輸出量は18万トンと前年同月を6.9%下回っており、特にもも肉の主要輸出先であるロシア向けは703万トンと同52.1%と大幅に減少した。

鶏肉卸売価格の推移
資料:USDA「Livestock, Dairy and Poultry Outlook」



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