7、8月生乳生産量は2カ月連続で前年同月比3%を上回る


◇絵でみる需給動向◇


● ● ●生乳生産量は2カ月連続で前年同月比3%を超えて増加 ● ● ●

 米国農務省(USDA)によると、2007年8月の生乳生産量は、前年同月比3.4%増の706万3千トンとなった。また、1頭当たりの泌乳量も同2.8%増の771キログラムとなった。7月の生乳生産量も714万2千トンと前年同月を3.8%上回っており、2カ月連続で3%台の高い伸びを示している。これは、搾乳牛頭数および1頭当たり泌乳量いずれも前年同月を上回って推移しているためであり、USDAによると、2007年全体の生乳生産量も前年比1.4%増の8,359万7千トンになると予測している。

 州別に見ると、生産量第1位のカリフォルニア州が8月156万6千トンと前年同月比4.9%増、7月156万5千トン、同10.5%増となったのをはじめ、生産量第2位のウィスコンシン州も8月同4.5%増、7月同4.1%増などと主要州を中心に増加した。

 USDAによると、生乳価格の高騰を受けて酪農家の規模拡大意欲が刺激されており、2008年の生乳生産量は前年比2.3%増の8,554万7千トンと2002年以来7年連続して前年を上回るものと予測している。

生乳生産量などの推移(対前年同月増減率)


● ● ● バター、脱脂粉乳の生産量は大幅に増加 ● ● ●

 乳製品の生産量は、国内外の需要の増加を反映して大幅に増加した。チーズの生産量は7月に36万1千トンと前年同月を2.6%上回った。また、バターや脱脂粉乳の生産量も大幅に増加し、7月、8月の生産量は、バターがそれぞれ52万4千トン(前年同月比21.9%増)、49万8千トン(同23.6%増)、脱脂粉乳がそれぞれ55万9千トン(同39.0%増)、46万7千トン(同40.7%増)となった。

 国際的な需要の拡大を受けて生乳価格および乳製品の卸売価格は今後とも高水準で推移するものと見込まれている。USDAによると2007年の生乳の生産者販売価格は100ポンド当たり19.15〜19.35ドル(1キログラム当たり49円、1ドル=116円)と前年を約5割上回る大幅な上昇を見込んでいる。

1頭当たり泌乳量の月別推移



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