第3四半期の鶏肉輸出量は、前年同期比22%増


◇絵でみる需給動向◇


ロシア・中国向け輸出量が増加

 米国農務省(USDA)によると、ブロイラー輸出量は、2007年6月以降前年同月を上回って推移しており、同年9月は前年同月比35.1%増の22万6千トンとなった。この結果、2007年第3四半期の輸出量は前年同期を21.9%上回る67万7千トンとなった。

 仕向け先別に第3四半期の輸出量を見ると、米国にとって最大の輸出先であるロシア向け(25万7千トン:前年同期比29.6%増)および、輸出第2位の中国向け(9万2千トン:同121.4%増)の伸びが全体の輸出量の増加を後押ししている。USDAは、これら主要輸出国に加え、9月の輸出量の増加の要因として、アンゴラやカリブ諸国向けの増加を挙げている。

 なお、ロシア向け輸出の主力製品である骨付きもも肉(レッグクオーター)の10月末在庫量は前年同月比17%減の約3万トンとなり、8月末以降前年同月を下回って推移している。

第3四半期ブロイラー国別輸出量


骨付きもも肉(レッグクオーター)の卸売価格は、依然高値で推移

 一方、骨付きもも肉(レッグクオーター)の北東部における2007年第3四半期の平均卸売価格は、前年同期比34.2%高のポンド当たり49.1セント(キログラム当たり120円:1ドル=111円)となり、同年11月も前年同月比44.6%高の同42.1セント(同103円)と依然高値で推移している。USDAは、骨付きもも肉(レッグクオーター)の卸売価格が高値で推移しているにもかかわらず、輸出が伸びた理由として、ドル安および多くの輸出相手国における経済成長を挙げている。

 卸売価格の高値と、輸出の増加により、2007年の第3四半期までの輸出総額は前年同期比47%増の19億5,000万ドル(2,164億5,000万円)となった。一方、USDAは、卸売価格は第4四半期も引き続き高値で推移すると見込まれることから、同四半期の輸出量は前年同期比0.8%減の63万5千トンと予測している。

ブロイラー卸売価格の推移


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