ALIC/WEEKLY

週報「海外駐在員情報」


平成14年5月28日号(通巻532号)


EU、Tボーンステーキの解禁に向け検討開始か(full story)

【ブラッセル 山田 理 5月23日発】EUの科学運営委員会(SSC)は5月16
日、背根神経節を含むせき柱について、人への牛海綿状脳症(BSE)感染リスク
の評価に関する見解を採択した。肉骨粉(MBM)の飼料利用禁止措置以降に生ま
れた牛については、禁止措置が適正に実施されていれば、感染リスクは低いことを
再確認した。EU委員会では、今回の見解により、12ヵ月齢超の牛のせき柱を特定
危険部位(SRM)とする基準の緩和について各加盟国と協議する可能性が開ける
ものとみている。


USDA、非貿易的関心事項に関するレポートを発表(full story)

【ワシントン 樋口 英俊 5月23日発】米農務省(USDA)経済調査局(ER
S)は最近号の「Agricultural Outlook」で、世界貿易機関(WTO)の農業貿易
交渉において最も議論の多い問題の1つであるとして、非貿易的関心事項を取り上
げたレポートを公表した。この中では、農業の有する多面的な機能の存在は認めつ
つも、その実現には、貿易を歪曲させない方法によるべきであるとの従来の主張が
繰り返されるとともに、これに沿った形での米国での対応例が示されている。


農相、米国向け牛肉に割当枠配分へ(豪州)(full story)

【シドニー 幸田 太 5月23日発】トラス農相は5月15日、かねてから豪州牛肉
業界で懸案となっていた米国向けの牛肉輸出に割当枠の配分方法を発表した。これ
によると、輸出業者ごとに、米国向け輸出実績を基に全体枠の6割を配分し、残り
の4割をその他向け輸出実績を基に配分することを基本とし、さらに一部の業者に
ついては調整するしくみとなっている。


今年も好調な滑り出し見せるフィリピンの農畜産業(full story)

【シンガポール 宮本 敏行 5月23日発】フィリピン農業統計局はこのほど、20
02年第1四半期の農業生産額を公表した。これによると、穀物、畜産物、家きんお
よび水産物の主要4分野がいずれも順調に増加したことから前年同期を8.3%上回
り、同国の農畜産業が引き続き拡大傾向にあることが示された。モンテメーヤー農
業長官は、GDPの2割近くを占める農畜産業の一層の発展に意欲を見せている。


ブラジル、丸鶏輸出問題でアルゼンチンをWTOへ提訴(full story)

【ブエノスアイレス 犬塚 明伸 5月22日発】ブラジル産丸鶏に対するアルゼン
チンのアンチダンピング措置に対し、ブラジルは世界貿易機関(WTO)における
アルゼンチンとの2国間協議を要請していたが、アルゼンチンとの交渉はなく期間
が過ぎたため、ブラジルはWTOにパネル設置許可を申請し4月17日に許可された。
しかし、1ヵ月たった現在でもパネル設置には至っていない。

 

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