ALIC/WEEKLY

週報「海外駐在員情報」


平成14年10月1日号(通巻549号)


イギリスにおいて輸入牛肉から脊髄を発見(full story)

【ブラッセル駐在員 関 将弘 9月26日発 】 牛の脊髄は牛海綿状脳症(BSE)
感染性物質を最も含む部位の一つであると考えられており、特定危険部位(SRM)
に分類されている。また、EUにおいては、2000年10月以降、全加盟国で食肉(飼料
用および肥料用を含む)からの特定危険部位(SRM)を除去し、着色後、処分する
義務づけられている。しかしながら、現段階においても、一部の牛肉(骨付き肉)に
ことがついて、SRMが含まれている事例が散見されている。

米国の畜産農家の干ばつ被害は2年間で7億5千万ドル(full story)

【ワシントン駐在員 渡辺 裕一郎 9月26日発】 米国・カナダの西部山岳地帯から大平
原にかけての一帯や、米国の東海岸中部において、近年で最も深刻な干ばつの被害が
広がっている。米農務省は9月19日、作物保険などの既存の災害対策ではカバーされ
ない畜産農家における干ばつの被害額が、この2年間で7億5千万ドルに上るとして、
この額に見合った予算規模で助成金を交付する「畜産補償プログラム」の実施を決定
した。しかし、これで対策は出そろったとするブッシュ政権と、耕種作物の干ばつ被
害への対策などが不十分とする議会との間の対立は、今も続いたままである。

 口蹄疫模擬演習「ミノタウロス」実施(豪州)(full story)

【シドニー駐在員 粂川 俊一  9月26日発】 豪州では9月9日から 13日までの1
週間にわたって、口蹄疫発生を想定した机上の模擬演習、「ミノタウロス演習」が実
施された。これは、昨年7月の豪州政府評議会(COAG)でその実施について合意
され、今年3月にその計画が公表されていたものである。連邦政府のトラス農相は演
習の終了に際して、今後の豪州家畜産業にとって非常に価値あるものであったと総括
している。     


ブロイラー企業の寡占化の進行に懸念広がる(インドネシア)(full story)

【シンガポール駐在員  宮本  敏行 9月26日発】 インドネシアのブロイラー産業は、
90年代後半の経済危機の影響で飼養羽数が半減する事態に陥ったものの、近年は力強
い復活を遂げつつある。こうした中で初生ひな価格が急騰し、小規模養鶏農家は大規
模インテグレーターが利己的な価格操作を行っているとして不満を募らせている。生
産者団体は、大企業の寡占化が一段と進行する中で、小規模養鶏農家の保護のために
政府が積極的に介入を行うべきとしている。

2002年の農業粗生産額は大幅増加の見込み(ブラジル)(full story)

【ブエノスアイレス駐在員 玉井 明雄 9月25日発】 全国農業連盟(CNA)によると、
2002年におけるブラジルの農業粗生産額は約1,035億レアル(約3兆4,155億円:1レ
アル=約33円)で前年比 9.7%増とかなりの増加が見込まれる。部門別に見ると、作
物部門は、前年比15.0%増の約625億レアル(約2兆625億円)とかなりの増加が見込ま
れる一方、畜産部門は、2.5%増の約411億レアル( 約1兆3,563億円)と小幅な増加に
とどまる見込みである。作物部門の中では、大豆が 28.6%増となり、同部門全体の
約4分の1を占めると見込まれる。



 

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