ALIC/WEEKLY

週報「海外駐在員情報」


平成14年9月24日号(通巻548号)


欧州司法裁判所、成長促進用抗生物質の禁止措置を支持(full story)

【ブラッセル駐在員 山田 理 9月19日発】 EUの第一審裁判所は9月11日、
成長促進用飼料添加物として認められていた4種の抗生物質の使用を禁じた98年
のEU理事会の決定を支持する判決を言い渡した。この訴訟は、禁止措置の対象
となった抗生物質を製造・販売していた2社の製薬会社がEU理事会を相手取り、
当該禁止措置は十分な科学的根拠に基づくものではないとして、その無効を訴え
たもの。判決を不服とする場合、上級審である欧州司法裁判所に上訴できる仕組
みとなっており、原告側の今後の動向が注目される。

USDA、養豚農家の繁殖部門構造調査を発表(full story)

【ワシントン駐在員 道免 昭仁 9月19日発】 米農務省(USDA)全国農業
統計局(NASS)から9月13日、「繁殖用豚群の構造調査(Hog Breeding Herd
Structure)」が公表され、豚を5,000頭以上飼養する経営体による2001年の年間
子豚生産頭数が、全体の75%(約7,460万頭)を占めたことが明らかになった。
これらの大規模経営体の同シェアは、94年には27%(約2,740万頭)を占めるに
すぎず、7年間で約3倍という「劇的な」伸びとなった。


フォンテラ設立初年度の総括(full story)

【シドニー駐在員 幸田 太 9月19日発】 ニュージーランド(NZ)最大の組合
系酪農乳業会社フォンテラは9月12日、昨年10月の設立以来発の年次総会を開催
した。NZ酪農組合が統合により、世界屈指の巨大乳業組合を作り出し、順風満
帆の滑り出しに見えたが、乳製品国際市況の低迷を受けて、初年度は赤字計上と
いう厳しい結果となった。     


養鶏産業の実情を報告(マレーシア)(full story)

【シンガポール駐在員 小林 誠 9月19日発】マレーシア農業省獣医局は、2001
年のマレーシア半島諸州における、ブロイラー産業と卵用鶏産業の実態および
2002年の見込みに関する調査結果を公表した。 同国は、来年1月に迫ったアセ
アン自由貿易圏(AFTA)の発効を控え、同国畜産の中心となる分野である養
鶏産業の強化を目指しており、その基礎となる情報の集約に努めている。

アルゼンチン、第2回口蹄疫ワクチン接種キャンペーン(full story)

【ブエノスアイレス駐在員 犬塚 明伸 9月18日発】アルゼンチンでは口蹄疫
撲滅のため、2002年8月から第2回口蹄疫ワクチン接種キャンペーンが始まって
いるが、アルゼンチン農畜産品衛生事業団(SENASA)は、これまで実施し
てきたワクチンの無料配布を購入資金不足のため、今回のキャンペーンから取り
やめた。これにより、口蹄疫の再発を懸念する声が高まっていたが、ワクチン接
種に係る生産者負担が少額であったため、口蹄疫ワクチンの接種中止という事態
はひとまず避けられたようである


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