ALIC/WEEKLY

週報「海外駐在員情報」


平成15年2月25日号(通巻567号)


構造改革が進む中東欧加盟候補国の食品産業(full story)

【ブラッセル駐在員 山田 理 2月19日発】 EU委員会は2月18日、「中東欧加盟
候補国の農産物・食品流通における構造改革の進展」と題するレポートを公表した。
これによると、同地域の食品産業は、計画経済から市場経済への移行初期における生
産量の大幅な落ち込みから回復し、最近ではGDPの 4.2%を占めるなど、同地域の
経済の中で重要な役割を果たしている。一方、業者の倒産や合併などによる構造改革
の進展の結果、食品産業における就業者数は、多くの国で依然、減少傾向で推移して
いると指摘している。

NCBA、今後優先的に取り組むべき政策課題を決定(米国)(full story)

【ワシントン駐在員 渡辺 裕一郎 2月19日発】全米最大の肉牛生産者団体である
全国肉牛生産者・牛肉協会(NCBA)は、先ごろ開催された年次総会において、今
後1年間、組織として優先的に取り組むべき政策課題を決定した。その内容は、広範
な内外の牛肉関連政策に及び、特に、2002年農業法に基づく義務的な原産国表示制度
の導入や、すでに交渉が開始されている米豪自由貿易協定(FTA)の締結に反対す
るとのこれまでのNCBAの立場があらためて確認される内容となっている。

フォンテラ、乳価支払い見込みを下方修正(NZ)(full story)

【シドニー駐在員 粂川 俊一 2月19日発】 ニュージーランド(NZ)の巨大乳業
メーカーであるフォンテラは2月12日、2002/03年度(6〜5月)の生乳供給者への乳
価支払い見込みについて下方修正したことを発表した。今回発表された乳価は、昨年
7月に見込まれた1キログラム当たり3.70NZドル(乳固形分ベース)から3%ダウ
ンして、3.60NZドルとなった。この発表は、同社の上半期決算の発表と関連して行
われたもので、年度開始当初の乳製品国際市況の低迷や最近のNZドル高基調を背景
とした状況を踏まえ、下方修正という結論に達したとしている。

豪州からの生体牛輸入頭数増大(インドネシア)(full story)

【シンガポール駐在員 木田 秀一郎 2月19日発】インドネシアでは、豪州における干
ばつの影響により、生体牛の輸入量が増大したため国内の肉牛価格が下落し、国内畜
産業に大きな影響を及ぼしている。同国は2005年を目標とする牛肉自給達成計画の中
で輸入依存度を低下させる方針を打ち出しているが、生体牛の輸入量はますます増大
しており、当該計画は現実的なものとはなっていない。

アルゼンチン、輸出向けに牛個体識別制度を制定(full story)

【ブエノスアイレス駐在員 犬塚 明伸 2月19発】 アルゼンチン農畜産品衛生事業団(S
ENASA)は輸出向け肉牛を個体ごとに管理するため、「輸出向け牛飼育農場登録
制度」に登録しているすべての農場に対して、牛個体識別システムが強制的に適用さ
れる決議を告示した。個体識別の手法としては、重複しないコード番号が記された耳
標を左耳に装着することになるが、マイクロチップの使用などは規定されていない。

 

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