ALIC/WEEKLY

週報「海外駐在員情報」


平成15年1月28日号(通巻563号)


EU、域外でのEU産農産物の販売促進計画を承認(full story)

【ブラッセル駐在員 山田 理 1月22日発】 EU委員会は1月16日、EU域外での
EU産農産物の情報提供・販売促進計画を承認した。今回承認されたのは、加盟国が
申請していた20事業のうちの6事業で、事業総額は 約1,400万ユーロに上る。このう
ち、50%の 約700万ユーロがEUから補助される。ターゲットたなる地域は、日本、
米国、東南アジア、EU加盟候補国などで、ベーコンや乳製品のほか、ワイン、果物、
野菜が対象産品となる。
  

USDA、BSE防止のため死亡牛の処分を制限する意向(full story)

【ワシントン駐在員 渡辺 裕一郎 1月23日発】 ベネマン農務長官は1月15日、2002
年度の BSE検査頭数が前年度の3倍以上の19,990頭に達したことなどを挙げ、今後
も BSEの国内への侵入を防ぐため、必要な追加的規制について検討を行っていく考
えをあらためて明らかにした。その一環として米農務省(USDA)は1月21日、先の
ハーバード大学報告でも BSEまん延の感染経路の1つとして指摘されていた死亡牛
の処分を制限するための方法について、一般からのコメント募集を開始した。

干ばつの影響で雌牛のと畜が進み、懸念される牛群維持(豪州)(full story)

【シドニー駐在員 井上 敦司 1月22日発】 豪州農業資源経済局(ABARE)
は2002年12月、2002/03年度(7〜6月)の牛肉生産動向などについての予測を発
表した。これによると、牛飼養頭数の減少や農家収入の下落が予測されており、干
ばつの深刻な影響が表れている。一方、豪州統計局(ABS)が1月6日に発表し
た11月のと畜頭数は、前年同月比17%増の約76万3千頭、中でも雌牛は前年同月比
23%増の約36万3千頭と大幅に増加した。肉牛の早期と畜が進む中、その影響が雌
牛のと畜動向にも顕著に表れてきていることから、干ばつ終息後の牛群の再構築に
も影響を及ぼすことになるとみられる。

急激な供給増により鶏卵価格低迷(タイ)(full story)

【シンガポール駐在員 木田 秀一郎 1月22日発】2002年のタイの鶏卵生産量は前年
を大きく上回り、これに起因する鶏卵価格の急激な下落が小規模生産農家の経営に
深刻な影響を与えている。生産者団体は、大手インテグレーターによる原種鶏(G
PS)の輸入増加と大手各社による供給過剰分の投げ売りが現在の卵価低迷をもた
らしたと、大手の経営を批判している。タイ農業協同組合省はこのような事態を受
け、対策委員会を設けて鶏卵の生産調整を開始したが、大手の生産調整に対する反
発は依然強いままである。

ブラジル、中国向けに非GM大豆証明書の発行準備へ(full story)

【ブエノスアイレス駐在員 犬塚 明伸 1月22日発】遺伝子組み換え大豆の生産および
販売が許可されていないブラジルに対し中国は、輸出する大豆が非遺伝子組み換え
体であることを証明するように求めている。これに対応するためブラジルは、安全
性等を証明する暫定証明書モデルを提出するとともに、農務省令第79号において、
非遺伝子組み換え大豆の証明システム案を公表し、パブリックコメントを募集して
いる。

 

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