ALIC/WEEKLY

週報「海外駐在員情報」


平成15年5月27日号(通巻579号)


DEFRA、死亡家畜処分計画の参加申請期限を延長(full story)

【ブラッセル駐在員 関 将弘  5月21日発】 イギリス環境・食料・農村地域省
は、「畜産副産物に関するEU規則」が本年5月1日より施行され、イングランド
では7月初旬より死亡家畜を埋却処分することができなくなることなどから、死亡
家畜の収集・処分に係る畜産農家の負担を軽減するため、農家の拠出金等により設
けた基金で処理を行うことなどを内容とする計画を推進している。しかし、畜産農
家の参加申請が当初の期待を大きく下回っていることなどから、申請期限を5月28
日まで延長すると公表した。なお、スコットランドなどでは、この計画がイングラ
ンドより遅れて行われる見込みである。

製品のブランド化が食肉製品の安全性を促進(米)(full story)

カナダにおいてBSEの発生を確認

【ワシントン駐在員 道免 昭仁 5月21日発】  米農務省(USDA)経済調査局
(ERS)はこのほど、10年前には年間約150万ポンド(約680トン)の食肉製品の自
主回収量が最近では約2,400万ポンド(約1万886トン)まで増大していると報告し
ている。この状況について同誌は、FSIS規則の強化とHACCPへの適切な取組みの結
果と述べている。また、企業が食肉製品のブランド化を行うことにより、食肉の安
全性をも高める効果があるとしている。

連邦政府が次期予算案等を発表、農業は干ばつ対策が主(豪州)(full story)

【シドニー駐在員 井上 敦司 5月21日発】  豪州連邦政府は5月13日、2003/
04年度(7月〜6月)および長期的な予算案を発表した。2003/04年度は国内総生
産(GDP)成長率3.25%の経済成長見通しの下、歳入は所得税の収入増加などか
ら前年度比10.4%増の1,783億豪ドル(13兆3,725億円;1豪ドル=75円)、一方
歳出は国防や教育予算の増加などから同9.5%増の1,780億豪ドル(13兆3,500億円
)で、6年連続の黒字予算案となった。農業関連予算については今後、従来から実
施されている検疫強化対策の継続のほかに新規項目として、干ばつ対策を主に国土
保全計画や牛結核清浄維持費などの計上を見込んでいる。

堅調に推移する農畜産業(フィリピン)(full story)

【シンガポール駐在員 木田 秀一郎 5月21日発】 フィリピン農務省農業統計局
はこのほど、2003年第1四半期の農業生産統計を公表した。農作物生産量はトウモ
ロコシを除き全般的に低調に推移したが、第3四半期以降天候が回復すると期待さ
れることから、大統領直属機関である経済開発協議会の掲げる中期目標の達成は可
能であるとしている。また、畜産分野では豚および鶏の堅調な生産額の増加が見ら
れる一方、供給過剰による豚肉価格の下落が特徴的である。

酪農乳業危機からの脱却を目指し新たな合意(アルゼンチン)(full story)

【ブエノスアイレス駐在員 玉井 明雄 5月21日発】  アルゼンチン酪農乳業関係者の
間では、離農の増加などによる生乳生産の減少に加え、多額のドル債務を抱える乳
業メーカーの経営状況が厳しいことなどから、同業界は依然として危機的状況にあ
るとの見方が多い。こうした中で開催された2003年酪農乳業展では、国、州、酪農
生産者、乳業メーカーが一体となって問題解決に取り組まなければならないとの認
識から、当事者間で新たな合意が締結された。

 

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