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最近の養豚をめぐる状況(アルゼンチン)


2004年のと畜頭数は3年ぶりに増加 

  アルゼンチン国立農牧取引管理事業団(ONCCA)によると、2004年の豚と畜頭数は前年比16.2%増の207万1,663
頭となった。2000年以降、安価なブラジル産豚肉の輸入増や2002年の通貨切り下げによるペソ建てトウモロコシ価格
の上昇による収益性の悪化、国内消費量の減退などを要因として、豚肉生産量の減少が続いたが、2004年は穀物価格
の低下、国内消費量の回復などから3年ぶりに前年を上回った。2005年1〜2月についても引き続き前年同月を上回
っている。

 また、1人当たり消費量は前年比8.0%増の5.7キログラムとなった。
 
 一方、2004年の輸入量は前年比18.8%減の3万6,270トン(製品重量ベース)、輸入額は5,577万ドル(60億2,316万円
:1ドル=108円)となった。最大の輸入先はブラジルで全輸入量の78.7%を占めるが、輸入量は前年に比べ26.2%減
少した。
 


2005年はさらなる回復を期待

  養豚部門については、2003年に農牧水産食糧庁(SAGPyA)が養豚フォーラムを設立し、国内の養豚をめぐる課
題について、政府関係機関、民間部門の代表により検討が重ねられている。この中で、2005年は衛生状況の改善、国
際市場の良好な展望、国内消費の回復などから、養豚部門にとって明るい見通しが期待されている。また、アルゼン
チンは2005年中に国際獣疫事務局(OIE)の規範に基づく豚コレラ清浄国となるため、全国的にワクチン接種の中止
を呼びかけており、3月には全国的なサンプリング調査が実施されている。



豚格付制度を改正

  こうした中、SAGPyAは3月16日付け決議第144/2005号において、養豚フォーラムの検討課題の一つである豚
格付制度の改正を実施した。同制度は1960年代末に開始され、現在まで利用されており、1973年、1978年、1990年お
よび1995年にそれぞれ見直しが行われてきたが、さらなる簡素化を目的に今回の改正に至った。

 新制度においては、と畜全体から見て有意でないと考えられる特定のカテゴリーおよび品質が削除された。例えば
と畜に占める割合がわずか1.7%の雌豚のカテゴリーの削除、また0.5%にすぎない種豚と晩期去勢豚のカテゴリー
一本化などである。
 
 今回の改正の目的についてSAGPyAでは、生産者と加工業者間の連携を促進する簡便な手段により、企業間の
健全な競争のための公正な条件を設定することと説明している。



◎価格引下げを合意した対象品の価格上昇が顕著

  必需食料品の値上がりを抑制するため政府が努力する中、4月5日に国立統計院(INDEC)は消費者価格のデ
ータを公表した。これによると、3月の消費者物価の上昇率が高いのは、政府の意に反して、政府と企業の協定が
成立した製品となっており、10%の値下げが合意された牛肉5品目については前月比でそれぞれ、リブロース、ひ
き肉が8.8%、アサード(骨付きバラ)が7.4%、すね肉が10.2%、カタが8.3%と、2月の消費者物価の上昇率をそれ
ぞれ1.5〜2倍の範囲で上回った。また、鶏肉については、小売価格が1キログラム当たり3.80ペソとなるように卸
売価格を調整するという合意が成立していたが、3月の鶏肉平均価格は3.95ペソと2月に比べ9.7%高となっている。
政府は牛肉の値下げが実施されなければ、輸出税の引き上げも視野に入れるとしている。




【ブエノスアイレス駐在員 横打 友恵 平成17年4月13日発】 



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