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カナダにおける低病原性鳥インフルエンザの発生


カナダBC州で低病原性鳥インフルエンザが発生

 カナダ食品検査庁(CFIA)は11月18日、ブリティッシュ・コロンビア(BC)州の農家が飼養す
るカモにおいて鳥インフルエンザの発生を確認したとして、当該農家を検疫下に置くとともに、この発
生を確認したBC州政府の家畜衛生検査施設からウィニペグの連邦海外伝染病センターにウイルスの型
の同定や毒性の確認を行うためにサンプルを送付したことを公表した。

  CFIAは同月20日、初発農家におけるウイルスは低病原性鳥インフルエンザH5型であり2004年
に同州アボッツフォード地区で発生した高病原性鳥インフルエンザH7N3型とは異なることを公表し
た。また、まん延を防止するための予防的措置の実施の準備のため、特に当該農家から鳥の供給などを
受けた農家からサンプル採取を進めていることを明らかにした。

  また、同月22日、新たな農家で鳥インフルエンザの発生が確認されたとして、これまで初発農家から
半径5キロメートルの区域をサーベイランス地域に指定していたが、同地域を今回の発生農家も考慮し
てこれを拡大する方針を公表するとともに、2004年のBC州アボッツフォード地区での高病原性鳥イン
フルエンザ発生時に政府と業界の間で行った取り決めに基づきとうた作業を進めるとし、同月22日には
初発農家、同25日には2例目の農家におけるとうたを完了した。

  CFIAは2例目の農家から分離された鳥インフルエンザウイルスもH5型であるとするとともに、
初発農家におけるウイルスはH5N2型であり、2002年以降北米の野鳥で散発的に摘発されているもの
と近似しているとし、2例目のウイルスの分析結果を得るまでには数日を要するものの、H5N2型で
ある可能性が高いとしている。また、12月10日まで新たな発生が確認されなければ、11月29日現在で監
視下に置かれているサーベイランス地域内の78農場について規制を解除するとしている。

  なお、米国農務省動植物検疫局(USDA/APHIS)は11月28日、カナダ政府より今回の鳥イン
フルエンザの発生が低病原性であるとの情報が提供されるとともに撲滅対策が示されたことから、BC
州からの生鶏および鶏製品の輸入制限地域をそれまでのBC州本土全域からサーベイランス地域のみに
縮小したと公表した。



CWTによるチーズの対日輸出支援

 全国生乳生産者連盟(NMPF)は11月23日、ミズーリ州カンザスシティーのデイリーファーマーズ
・オブ・アメリカ社による20トンのチェダーチーズの対日輸出に対し、生産者からの自主的な拠出金
により生乳価格の回復のための生乳削減などを行うプログラム(CWT;Cooperative Working Together)
による輸出支援を行うことを公表した。

  NMPFは、今回の支援は本年11月に入って3回目のものであり、CWTによるチーズの輸出促進は
これまでアルジェリア、コスタリカ、エジプト、日本、ヨルダン、オランダ、サウジアラビア、韓国へ
の輸出に対して実施され、同プログラムが開始された2年前からの累計で4,406トンになるとしている。



【ワシントン駐在員 犬飼 史郎 平成17年11月30日発】


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