週報「海外駐在員情報」

平成18年12月12日号（通巻748号）

◎欧州委、ＮＺ産バターの輸入に関する新たな取り決めを提案 (full story)  
                                                             
【ﾌﾞﾘｭｯｾﾙ駐在員 山﨑 良人 平成18年12月６日発】欧州委員会は11月30日、ニュージーランド（ＮＺ）産バター
のＥＵへの輸入枠に関する新たな取り決めを提案した。ＥＵでは、カレントアクセスの適用を受けて、ＮＺ産バ
ターを輸入しているが、輸入枠のほとんどがこの輸出を包括しているＮＺ最大の乳業会社フォンテラの系列会社
に発給されていたことから、新たな同国産バターの輸入枠に関する取り決めが必要となっていた。

◎米通商代表、貿易政策に関する超党派的連携を強調  (full story)

【ﾜｼﾝﾄﾝ駐在員 唐澤 哲也 平成18年12月６日発】シュワブ米通商代表は11月28日、ワシントンＤＣ内で開催され
た会合において米国の今後の貿易問題に関する演説を行い、同月７日に行われた中間選挙で、民主党が米上下両
院の過半数を確保した結果を踏まえ、今後の貿易問題に対しては超党派的連携が不可欠であることを強調し、従
来通り貿易の拡大という共通の目的に向けた取り組みに期待することを表明した。

◎干ばつ長期化で夏穀物生産にも影響の恐れ(豪州)(full story)

【シドニー駐在員 井田 俊二 平成18年12月7日発】豪州農業資源経済局（ＡＢＡＲＥ）は12月５日、2006/07の
穀物収穫予測（更新版）を公表した。これによると、冬穀物生産量は、干ばつの影響により前年度比62％減の
1,550万トンと大幅に前年度を下回り、過去10年間で最低の水準になると予測している。また、夏穀物生産は、
こういった気象状況の長期化に伴う水不足の影響で、米や綿実で大幅に前年度実績を下回るなど全体で同33％
減の306万トンを見込んでいる。   



◎肉牛百万頭計画を中止（タイ） (full story)

【ｼﾝｶﾞﾎﾟｰﾙ駐在員 斎藤 孝宏 平成18年12月８日発】タイ政府は11月下旬、これまで進めてきた「肉牛百万頭計
画」を中止すると発表した。この計画は、農家が肥育素牛などを借入れて飼養し、肥育牛や子牛を政府が設立
した機関が購入することにより、農家の所得を確保する計画であったが、素牛の確保や農家の飼養方法の指導
など、多くの問題が生じていた。タクシン前政権の下で開始されたが、今回のクーデターによる政権の交代に
伴い見直しが行われた結果、計画の中止が決定された。一方、同国における牛の飼養頭数はいったんは減少し
たものの、99年以降、回復傾向で推移している。
           


◎アルゼンチン、今年２回目の農業ストを実施 (full story)

【ﾌﾞｴﾉｽｱｲﾚｽ駐在員 横打 友恵 平成18年12月６日発】アルゼンチン農牧協会、アルゼンチン農牧連盟およびア
ルゼンチン農業連合会の主導により今年２回目の農業ストが12月３日から９日間にわたり実施されている。
この間、家畜と穀物の売買が中止される。このストの要因は、政府の一連の経済政策にあるが、政府がこれま
で農業者団体との話合いを拒否していたことなどがこれに拍車をかけたとされる。                    







元のページへ戻る