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飼養頭数は68万頭と大幅減、3期連続での前年同期比割れ 豪州フィードロット協会(ALFA)は10月15日、豪州食肉家畜生産者事業団(MLA)との共同調査による 四半期ごとの全国フィードロット飼養頭数調査結果を発表した。これによると、2007年9月末時点の総飼養頭数 は68万頭と前回調査(2007年6月末)比で21.8%減、前年同期比では22.3%減といずれも大幅に落ち込んだ。 また、フィードロット稼働率も、収容能力が115万2千頭と前回調査に比べて2万8千頭あまり拡大する中で飼 養頭数の大幅減少を受けて、前回調査から18.3ポイント減となる59.1%と、史上2番目の低水準に落ち込んだ。 フィードロット飼養頭数について州別の飼養動向を見ると、主要肉牛生産地であるクイーンズランド(QLD) 州を中心に、ニューサウスウェールズ(NSW)州、ビクトリア(VIC)州の東部州で軒並み減少した。特に 減少幅の目立つQLD州では、前年同期に比べて10万1千頭も減少しており、フィードロット飼養頭数減少の最 大要因となっている。 飼養頭数は引き続き減少との見方、状況の好転は困難 フィードロット飼養頭数の大幅な減少についてALFAでは、この結果は、フィードロット産業にとって、か つてないほどの取引環境の悪化を反映したものとしている。フィードロット産業を取り巻く最近の状況を見ると、 豪州国内の飼料用穀物価格は、2006年の干ばつ以降、高価格帯での推移を続けており、また、非常に強い豪ドル がこれをさらに後押ししている。一方で、国内外の牛肉需要者は、取引価格の引き上げに強い難色を示しており、 フィードロットに導入する肉牛素牛価格も十分に低いといえない中で、飼料価格の上昇分を相殺させることがで きなくなっている。このため、フィードロット産業は、導入する肉牛の数を減らし、できるだけ短い肥育期間で 出荷することしか選択の余地がない状況となっている。 ALFAでは、次回の調査結果公表の対象となる12月末の飼養頭数について、引き続き減少との見方を示して いる。これは、@過去12カ月間に主要通貨に対して20%も上昇した豪ドル相場、A現在、再び進行中の干ばつの 影響、B世界的な穀物需要による飼料価格の上昇―などから状況が好転するのは困難な状況にあるとの分析によ るものである。 ◎ 国内の乳製品供給に不安、菓子店などでは原料不足も(豪州) シドニーの菓子店などでは最近、バター、生クリームなど乳製品の調達が困難となりつつある。当地の新聞報 道によると、流通業者から菓子店などに配送されるバターなどの乳製品について、ここ最近、注文に対する供給 量が制限されており、また、価格も2カ月前に比べて最大で2.4倍も上昇しているとしている。このため、菓子 店の中には、新たな調達先を求めて奔走するなど懸命に努力しているが、品不足の中ではそれも難しい状況にあ るようだ。このため、乳業メーカーとの長期契約により、今のところ一定の供給量が確保されているスーパーマ ーケットから、割高となる市販のバターを大量に購入するケースも出ているとしている。【シドニー駐在員 横田 徹 平成19年10月18日発】
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