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ストライキ活動により、農畜産物の出荷停止続く(アルゼンチン)

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 穀物の輸出税の算定方式を改める経済生産省決議が公布された翌日の3月13日から生産者団体による、農畜産物の出荷を停止および農産畜物の流通を妨げるための道路封鎖によるストライキ活動が続いている。ストが始まってから2週間経過する中、ブエノスアイレス市内においては、賛同する市民が鍋を叩く様子も見られる。

 現状について関係者から聞き取りを行ったところ、
  • 中小家畜、フィードロットなど流通飼料に頼る経営は、一般的に2週間程度の在庫を抱えているが、道路封鎖により飼料が購入できないため、2週間たった現在、飼料給与量を減らすなど深刻な状況となっている。
  • 食肉処理施設は、家畜が搬入されないため、と畜が行えない。
  • 生乳処理施設は、生乳が入荷されないことに加え、製品を出荷できない問題も生じている。
  • 道路封鎖により、輸出港で待つ輸送船に、予定された農畜産物が届いていない。
などの影響が見られるということであった。

 3月27日には、キルチネル大統領が生産者団体に対し道路封鎖の停止を条件とした対話の呼びかけを行ったため、各地の抗議活動は縮小しつつあると伝えられている。しかしながら、地方のスーパーマーケットでは牛肉や乳製品などの品不足が伝えられており、スト終了後もしばらく影響が見られそうである。
【松本 隆志 平成20年3月28日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 調査課 (担当:藤原)
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