国内畜産物需給の要約と今月の特徴


−牛乳・乳製品− 

 生乳生産は依然高い伸びが続く反面、飲用需要は伸び悩み。

 この結果、乳製品生産は急増、適切な生乳の計画生産の実施が課題。


今月の特徴
・ 生乳生産は12月以降月を追ってわずかではあるが伸びが鈍化し、2月は前年同
 月比3.6%増。

・ 飲用向け処理量は引き続き低い伸び(0.9%増)

・ 乳製品向け処理量は1けた台の伸びにとどまったが価格は、バター、脱粉とも
 続落。


−牛 肉−

 牛肉の輸入は、前年度に引続き大幅増加を続け、卸売価格は、やや弱含み。反面、
国産牛肉の生産は乳牛のと畜減もあって減少が続き、価格も堅調に推移。子牛価格
は高水準。


今月の特徴
・ 2月の輸入量は前年同月比大幅増。

・ 推定出回り量も2月9.5%増と回復。

・ 子牛価格は雄、雌ともに前月に比べ5万円弱の低下。


−豚 肉−

 生産はわずかな伸びにとどまり、輸入も伸たものの高水準にあり、卸売価格は、
おおむね安定的に推移。


今月の特徴
・ 本年2月の飼養頭数は横ばい。

・ 輸入は1月以降増勢を強め、在庫は、月を追って増加。


−鶏 肉−

 生産はずかな増加にとどまり、輸入も伸びが急減している。この結果、卸売価格
は、かなり回復。


今月の特徴
・ 生産は4ヵ月連続して前年割れ。


−鶏 卵−

 鶏卵生産は、わずかな伸びにとどまり、このため卸売価格は、回復傾向。


今月の特徴
・ 生産は2ヵ月連続して前年割れ。

・ 卸売価格は2月230円台/kgで前年同月比5割高。


参考・・・畜産物のコスト動向

・ 畜産物生産を決める要素に畜産物のコスト動向がある。

・ コストを第二次生産費でみると規模拡大による労働費の減少、単位当たりの生
 産量の増大、飼料費の低下等もあって総じて低下傾向にある。ただし、肥育牛経
 営は、素畜費の上昇等もあって63年以降やや上昇気味にある(素畜を除く、第二
 次生産費は、平成元年は、昭和57年対比で去勢和牛肥育81.5%、乳雄肥育73.9%
 と低下している)。こうした情勢等を勘案して平成2年度の畜産物行政価格が決定
 された。


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