豚肉


(1) 消費
 伸びは鈍化はしているものの引き続き増加傾向

・ 豚肉の消費量は、最近伸び率は鈍化しているものの、引き続き増加傾向で推移
 している。

・ 6月の推定出回り量は、生産、輸入とも低水準であったこともあり、前年同月
 比4.2%減と前年を下回ったが、4〜6月では2.4%増と増加傾向にあり、豚肉消費
 は比較的堅調に推移している(図23)。

・ 家計消費は、近年減少傾向が続いたが、平成元年度はわずかながら前年度水準
 を上回り(前年度比0.7%増)、2年度に入っても同様の傾向で推移している
 (図24)。

・ 加工用需要は、近年伸び率は鈍化しているものの需要拡大の中心的役割を果た
 してきており、元年度も前年度比2.0%増と、消費の伸びに貢献し。2年度に入っ
 ても前年同期と同水準で推移している(図24)。

(2) 生産
 年間110万トン台で安定的に推移

・ 60年度以降、110万トンを若干上回る水準で安定的に推移しており、2年度に入
 っても4,5月はほぼ前年と同水準で推移してきたが、6月に入り前年同月比4.3減
 と前年を大きく下回った(図25)。

(3) 輸入
 元年秋から再び増加へ

・ 輸入は、62年度に円高、加工用需要の増大等の影響もあり大幅に増加したが、
 その後伸び率は鈍化しており、元年度は、8.1%の伸びとなった。

・ 平成元年7月以降9月までサルファメタジンの検出による台湾産の減少もあって
 前年水準を下回って推移したが、元年10月以降、再び増加に転じた。平成2年に
 入って高い伸びを続けていたが、6月に入って前年同月比10.2%減と前年水準を
 割り込んだ(図26)。こうしたこともあって、昨年夏以降増大してきた在庫水準
 は、ようやく頭打ちとなり、6月にはほぼ前月と同水準の11万トンとなった(図27)。

(4) 価格
 おおむね安定的に推移 

・ 卸売価格は近年、季節的な変動を伴いつつもおおむね安定価格帯の範囲内で安
 定的に推移してきた。

・ 2年度に入ってからは、年度前半が季節的に高価格期にあることもあって、6月
 には543円/kgと堅調に推移(図28)しており、この傾向は7月に入って一層強く
 なっている。


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