鶏肉


(1) 消費
 伸びは鈍化はしているものの引き続き増加

・ 鶏肉の消費量は、最近伸びは鈍化しているものの、引き続き増加しており、2
 年度の推定出回り量も、6月は前年同月比1.4%減と前年水準を下回ったものの、
 4〜6月では前年同期比3.4%増となっており、消費は堅調に推移しているものと
 みられる(図29)。

・ 全消費量の3割強を占める家計消費量は、58年度以降は横ばい傾向であったが
 63年度以降、やや減少傾向で推移している。またこれまで堅調に推移してきた加
 工仕向量は、3月以降前年を下回って推移している(図30)。

(2) 生産
 低い伸び

・ 鶏肉の生産は、需要の伸びに対応して増加してきたが、卸売価格の低迷等によ
 り、60年度以降伸びが鈍化し、63、平成元年度は、横ばいで推移してきた。2年
 度に入ってもおおむね同様の傾向(4〜6月前年同期比100.6%で推移している)
 (図31)。

・ ブロイラー用ひなの出荷羽数は63年度以降は前年度を若干下回る水準で推移し
 ており、2年度に入っても同様の傾向で推移している(6月前年同月比3.1%減)。

・ 8月及び9月のブロイラー用ひなの出荷羽数は2〜4%程度、ブロイラー出荷羽数
 は2%前年同月水準を下回るものと見通される。

(3) 輸入
 平成元年度に入って伸びは鈍化

・ 輸入は、61年度以降63年度まで円高等により大幅に増加した。

  平成元年度は、輸出国の高値基調、円安基調により伸びが鈍化した(対前年度
 比8.7%増)。

・ 2年度に入ってからは、4月は前年の輸入が高水準であったことから大きく落ち
 込んだ(14%減)ものの、6月は逆に前年の輸入が低調であったため、35.9%増
 と大幅な増加を示した(図32)。

(4) 価格
 平成元年度に入って大幅に回復

・ 卸売価格は、57年度以降、特に62年度には、円高の進行もあり、輸入が急増し
 たことにより大幅な下落となった。

・ 平成元年度は輸入物の価格上昇等により前年度をかなり上回り(前年度比16.1
 %増)、2年度に入っても230円/kg台を維持している(6月233円/kg、前年同月
 比17.1%高)(図34)。


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