要 約 鶏卵生産は、わずかな伸びにとどまり、このため卸売価格は、回復傾向にある。 今月の特徴的事項は、 9ヶ月ぶりに1月の生産が前年水準をわずかに下回った。 |
(1) 消費 ゆるやかな増加 ・ 鶏卵消費は、61、62年度は、供給増による価格の低下とこれに伴う鶏卵利用の 多用化から増加したが63年度以降は消費水準が世界的にも最高水準にあることか ら微増に留まっている。 ・ 全消費量の約6割を占める家計消費量は、62、63年度は、小売価格の大幅な低 下により、前年度をわずかに上回る水準となった。しかし、本年度に入ってやや 前年水準を下回って推移したが12月は、わずかに前年を上回った。 表12 鶏卵需給
年度 年月 |
生 産 量 | 輸 入 量 | 推定出回り量 | |||
数量 (トン) |
前年比(%) | 数量 (トン) |
前年比(%) | 数量 (トン) |
前年比(%) | |
60 61 62 63 |
2,159,863 2,271,628 2,394,194 2,403,119 |
100.7 105.2 105.4 100.4 |
38,590 60,511 36,050 46,047 |
132.2 156.8 59.7 127.4 |
2,198,453 2,332,139 2,430,244 2,449,166 |
101.1 106.1 104.2 100.8 |
元. 1 2 3 |
200,741 187,257 207,146 |
101.2 99.0 101.2 |
4,733 2,801 4,845 |
128.8 100.0 165.1 |
205,474 190,058 211,991 |
101.7 99.0 102.1 |
4 5 6 7 8 9 10 11 12 2.1 4〜1 |
202,563 211,408 203,720 201,012 198,181 195,516 203,928 204,380 206,719 198,546 2,025,973 |
99.6 101.7 101.8 102.0 100.7 100.4 100.2 102.2 101.0 98.9 100.9 |
2,593 3,704 2,523 3,085 3,818 4,185 3,969 4,421 4,378 4,963 37,640 |
83.3 109.2 67.0 102.0 106.2 100.1 107.3 113.4 87.6 104.9 97.3 |
205,156 215,112 206,243 204,097 201,999 199,701 207,897 208,801 211,097 203,509 2,063,613 |
99.4 101.8 101.1 102.0 100.8 100.4 100.3 102.5 100.7 99.0 100.8 |
資料:農林水産省「鶏卵流通統計」 大蔵省「日本貿易月表」 注:推定出回り量には在庫の増減をカウントしていない。 (2) 生産 61、62年度の急増後、ゆるやかな増加へ ・ 鶏卵の生産は、61、62年度は配合飼料価格の引下げ、鶏卵価格の回復等により 急増したが、その後鶏卵価格の低下もあってゆるやかな増加に転じている。 ・ なお、採卵用ひなの出荷羽数は、かなり前年を下回っており(元年4月〜2年1月、 前年同期比5.4%減)2〜4月にかけても、前年を下回るものと予想されている。 (3) 輸入 わずか ・ 輸入は、卵黄、卵白等はあるものの、総消費量の1〜2%とわずかである。 (4) 価格 回復傾向へ ・ 61年度に生産が急増したため、卸売価格は62年初め以降低下し、62年度は前年 度を大幅に下回った。 ・ その後も63年7月までは前年を下回る水準であったが、鶏卵生産量の減少等か ら8月以降前年を上回り、平成元年度に入っても前年を上回り、回復傾向にある。
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