豚肉
(1) 消費
伸びは鈍化はしているものの引き続き増加
・ 豚肉の消費量は、最近伸び率は鈍化しているものの、引き続き増加している。
・ 平成元年度も約145万トンと前年を上回ったものの、伸び率は1.2%増と鈍化し
た(図17)。
・ 家計消費は減少傾向が続いたが平成元年度に入って若干増加ないし横ばいで推
移している(4〜2月期前年同期比1.0%増(図18))。
・ 加工用需要は、近年の需要拡大の中心的役割を果たしてきた。63年度以降伸び
が若干低下しているものの引き続き増加している(図18)。
(2) 生産
低い伸び
・ 60年度以降、生産の伸びた年度の翌年はわずかに生産が減少するといった低い
伸びのパターンで推移している。
・ 最近では、62年度が伸び、63年度は若干前年度を下回った。
・ 平成元年度は、前年度比1.2%増の112万トンとなった(図17)。
(3) 輸入
平成元年度に入って伸びは大幅鈍化
・ 輸入は、62年度から63年度にかけて円高、加工用需要の増大等の影響もあり大
幅に増加した。
・ 平成元年度当初は増加傾向で推移してきたが、7月以降9月までサルファメタジ
ンの検出による台湾産の減少もあって前年同月比8割台にとどまったものの、元
年10月以降、増加に転じ、元年度の輸入の伸びは前年度に比べ大幅に鈍化したも
のの、8.1%増の伸びを示した。こうしたこともあって、在庫は、次第に増加を
続けている(図17)。
(4) 価格
おおむね安定的に推移
・ 卸売価格は近年、季節的な変動を伴いつつもおおむね安定価格帯の範囲内で安
定的に推移してきた。
・ 平成元年度に入っても季節的に6〜8月にかけては500円/kgを上回って推移し
たが、9月、10月と下げ、11月は安定基準価格程度まで低下した。しかし、12月
以降回復に転じ、3月には460円台に戻している(図19)。
(5) 飼料頭数
おおむね横ばい
・ 以上のような価格、収益動向等を反映して平成2年2月現在の豚の飼養頭数はお
おむね前年並となっている(巻末資料参照)。
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