鶏肉
(1) 消費
伸びは鈍化しているものの引き続き増加
・ 鶏肉の消費量は、最近伸びは鈍化しているものの、引き続き増加している。2
年度の推定出回り量は、4、5月は前年同月を上回り、その後、前年水準を下回っ
ているものの(9月、3.6%減)、4〜9月では前年同期比1.0%増となっており、
消費は安定的に推移しているものとみられる(図33)。
・ 鶏肉の消費構成のうち、家計消費の占める割合は、50年に51.9%であったもの
が、元年には33.0%に減少している(図34)。2年度に入って家計消費量は前年
を下回って推移しており(4〜9月前年同期比95.0%)、家計消費の占める割合は
更に低下しているものとみられる(図35)。
一方、近年、加工仕向は順調に増大しており、これに伴ない全消費量に占める
割合も50年の3.0%から元年には7.2%へと大きく増加した。2年度に入ってから
はほぼ前年を下回って推移しており、4〜8月では対前年同期比2.1%減となって
いる。
(2) 生産
低い伸びから横ばいへ
・ 鶏肉の生産は、需要の伸びに対応して増加してきたが、卸売価格の低迷等によ
り、60年度以降伸びが鈍化し、63、平成元年度は、横ばいで推移してきた。2年
度に入ってからも、おおむね同様の傾向で推移してきたが、8、9月と次第に前年
を下回る傾向にあり、2年度上期(4〜9月)は前年同期比99.2%と前年水準を若
干下回った(図36)。
・ ブロイラー用ひなの出荷羽数は63年度以降は前年度を若干下回る水準で推移し
ており、2年度に入っても同様の傾向で推移している(9月前年同月比7.2%減)。
・ 11月及び12月のブロイラー用ひなの出荷羽数はそれぞれ、前年同月並、3%減
と見通され、また、ブロイラー出荷羽数はそれぞれ3%減、5%減と見通される。
(3) 輸入
元年度以降伸びは鈍化
・ 輸入は、61年度以降63年度まで円高等により大幅に増加した。
元年度は、輸出国の高値基調、円安基調により伸びが鈍化した(対前年度比8.
7%増)。
・ 2年度に入ってからは、6月は前年の輸入が低調であったため、35.9%増と大幅
な増加を示したもののその後は前年並み又は前年を下回る水準で推移しており、
2年度上期(4〜9月)では、対前年同期比0.6%増と比較的低い伸びにとどまった
(図37)。
・ 消費は前月に比べ減少したものの、生産、輸入とも前月を下回ったことから、
鶏肉の9月の推定期末在庫は65千トン(対前年同月比96.8%)へと減少した(図38)。
(4) 価格
元年度に入って大幅に回復
・ 卸売価格は、57年度以降、特に62年度には、円高の進行もあり輸入が急増し、
大幅な下落となった。
・ 元年度は輸入物の価格上昇等により前年度をかなり上回り(前年度比16.1%増)、
2年度に入っても、強含みで推移している(9月252円/kg、前年同月比10.0%高)
(図39)。
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