国内畜産物需給の要約と9月の特徴

−牛乳・乳製品−　

　高い伸びを示していた生乳生産の伸び率は急速に低下し、8月以降はマイナスに。
一方、飲用需要は好天に恵まれ引き続き好調。

　この結果、乳製品生産の伸びは鈍化から減少へ。これを受けて畜産振興事業団は
バターの輸入・放出へ。しかし、引き続き適切な生乳の計画生産の実施が望まれる
ところ。

9月の特徴
・　生乳生産は前月に引き続き前年同月を下回る（前年同月比99.9％）。

・　飲用向け処理量は2.6％増と引き続き増加。また、乳製品向け処理量は6.3％の
　減少。

・　この結果、乳製品生産量は急減し（バター17.7％減、脱脂粉乳10.5％減）、価
　格は、バター、脱粉ともおおむね横ばい。

・　畜産振興事業団はバター2,992トンを輸入手当（その後、11月に1,008トンを追
　加手当）

−牛　　　　肉−

　減少が続いていた国産牛肉の生産は、乳牛の生産が底を打ったこと等から下げど
まりから回復へ。価格は年度明けから弱含みで推移したものの、7月から反発。

　輸入牛肉の卸売価格は、やや弱含み。年明け以降大きく低下した子牛価格は落ち
着いた動き。

9月の特徴
・　生産量は前年同月比99.7％と横ばい。

・　推定出回り量は2.1％増と引き続き増加。

・　価格は、安定上位価格を付近で堅調に推移。

・　年明け以降低下していた和子牛価格は雄は反発。雌も前月に比べ上昇。乳雄
　子牛、ヌレ子は下げどまり。

−豚　　　　肉−

　わずかながら伸びを示していた生産も横ばいから下落に。年明け以降高水準で推
移した輸入も減少へ。昨年暮から強含みで推移してきた卸売価格は、9月以降下落。

9月の特徴
・　生産、輸入とも、前年割れ（それぞれ前年同月比10.7％減、33.5％減）。

・　推定出回り量も前年割れ（前年同月比3.7％減）。

・　在庫水準は72千トンに減少。

・　卸売価格は532円／kgと安定上位価格を下回る水準に低下（10月以降、更に低下）。

−鶏　　　　肉−

　生産はおおむね横ばいで推移。輸入も伸びが鈍化。この結果、卸売価格は、かな
り回復。

9月の特徴
・　生産は前年同月比95.0％と前年割れ。

・　輸入は前年同月比88.4％と減少。

・　推定出回り量は前年同月比96.4％と減少。

・　卸売価格は、252円／kgと堅調。

−鶏　　　　卵−

　鶏卵生産は、増加からわずかな減少へ。このため卸売価格は、高水準で安定的に
推移。

9月の特徴
・　生産は2年度に入って初めて前年同月を上回る（前年同月比5.8％増）。

・　卸売価格は238円／kgと堅調。

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