牛乳・乳製品
生乳生産は引き続き前年水準を上回り、回復
3年10月の生乳生産は、対前年同月比102.6%の688.2千トンで、3ヵ月連続して前
年水準を上回り、全体的には、生産は回復してきている。北海道、都府県別にみる
と、北海道の生産は、順調に伸びて前年水準を上回って推移し、10月は対前年同月
比110.0%となったのに対し、都府県の生産は、2年10月以降前年水準を下回り、3
年10月は対前年同月比98.1%となった(図1)。
11月は、都府県の回復が遅れているものの、北海道が対前年同月比109%程度と
引き続き増加基調にあることから、全体としては、引き続き前年水準を上回るもの
と思われる。
飲用牛乳向けは連続して前年水準を下回る
飲用牛乳等向け処理量は、4ヵ月連続して前年水準を下回って推移し、10月は対
前年同月比99.0%の445.7千トンとなり、4〜10月の累計は前年並みとなった。なお、
飲用牛乳等向け処理量を季節調整済み値でみると、2年夏以降横ばいから減少傾向
となっている(図2)。
主要乳製品の生産は増加、価格は堅調
10月の乳製品向け処理量は、生乳生産が回復基調にあることや飲用向けが前年水
準を下回っていることもあって、対前年同月比110.5%の232.3千トンと、3ヵ月連
続して大きく前年水準を上回った。これにともない、主要乳製品であるバター及び
脱脂粉乳の10月の生産は、前年水準を大きく上回り、バター対前年同月比119.8%、
脱脂粉乳同114.2%となった。この結果、上昇してきた卸売価格は、10月に入って
横ばいに転じたが、依然堅調に推移している(図3、4)。
引き続きバター、脱脂粉乳を放出
このような状況から、事業団は、4月から10月のバター及び脱脂粉乳の放出に続
き、11月21日にバター1,923トン及び脱脂粉乳3,078トンの放出を行った。
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